09：レイヴ会場、当日

キーパー：んじゃ教会に来ると、最後の電源ケーブルのチェックとかやってます。もう客は入ってます。いっぱいになってます。
流石：客とかどんな感じ？
和堂：着流しの素浪人風とか結構いる？
キーパー：みんなドスとか持って（笑）
次郎：そりゃやべぇ。やべぇよ（笑）
キーパー：若い連中が多いですよ。あと、軽い飲食物なんかが運び込まれています。
和堂：入れるの？　普通に。
キーパー：入れます、入れます。
次郎：特にスクリーンの準備とかは？
キーパー：ないです。
流石：地下室とかあるのかな？
キーパー：それはない、と考えてもらって構いません。あるかもしれないけど、今回関係ない。
加治：映写機とかは？
キーパー：ないねぇ。ステージとかはあるんだけど、もちろん。ただ、そこにスクリーンが出てくるようなギミックはなさそう。
和堂：何人くらいいる、今？
キーパー：客ですか？　いっぱいですよ、いっぱい。100人以上いますね。最初の出演者は21：30頃登場します。
次郎：「ハーイ、川口デース！」
和堂：軽い感じで（笑）
流石：「みんな、今日は来てくれてアリガトー！！」
キーパー：「じゃ、ラストナンバー！」「エーッ！？」
一同：（爆笑）
英司：「イゴーロナク、紹介！」
次郎：「イェー！」
キーパー：「イェー！！」
一同：（爆笑）
キーパー：じゃ、粛々とレイヴは行われていくんですけど……（笑）
一同：「エーッ！？」（爆笑）
英司＆流石：盛り上がんね〜（笑）
キーパー：出演者が出てくる度、出てくる度、ラストナンバーですから（笑）
次郎：みんな山崎ハコとか。
英司：暗いんだよ（笑）
次郎：さだまさしとかなんですよ。「精霊流し」とかで粛々と踊りとか踊っちゃって（笑）
英司：Coccoとかね（笑）
和堂：壁に背中を預けながら会場を見ているけど、何か川口らしい奴がいるかどうか。
キーパー：そんな感じの奴はいません。ちなみに加地も見当たりません。
和堂：黒服の物々しいような連中もいないの？
キーパー：いないです。所謂チャラチャラした若者たちです。
和堂：イベントの運営自体は誰がやってんの？
キーパー：司会みたいなのはいますけどね。草野仁みたいなのが、粛々と（笑）
次郎：「では、最初の出演者の方から、どうぞ」
英司：盛り上がらね〜（笑）
次郎：「不思議、発見！」
和堂：いざという時にメチャクチャ強いっすよ、草野とか司会者なら（笑）
キーパー：盛り上がらないと「没シュートです」
次郎：てーれってれっ、プシュー（※没シュートの音。分かる人だけ分かれ）
流石：教会の周辺を回ってみるけど、誰もいないの？
キーパー：誰もいないってことはない。遅れてきた客とか、電源管理をする人とか。
和堂：帰ったりする客もいるの？　ちらほら。
キーパー：いるでしょうね。ただ、それよりも入っていく客のほうが多いです。たぶんチケットとかないので、入りきれている人が（教会の中に）入っているだけって感じです。だから、外にも大勢溢れてます。
英司：このまま粛々と終わっちゃったらやだよなぁ、と思いながら。
加治：どこか別室に連れて行かれている人がいないかとチラチラ見回しています。
キーパー：ああ、なるほどね。そういうことを注意しながら。で、粛々とレイヴは進んでいきます。
和堂：とりあえず観客の動きを気にしながら見ているしかないかなぁ。
流石：外を歩き回って見てますよ。
キーパー：（教会の）中にいる人は分かるんですけど、カップルで来た連中がどんどん暗がりに消えていっちゃったり、グループで来ている男女とかも……。
和堂：そういう雰囲気なの？
キーパー：何故かそういう雰囲気になってきているようです。ただ、人の目を全然気にしていないでまぐわっちゃったりしているんですよ。
次郎：フ、フハッ（※水木しげる風に）
キーパー：しかも、他の若者たちがそれに群がって「げへへー」とかいうわけでもなく。レイヴで盛り上がっています。
流石：それは外にも広がってきてるの？
キーパー：そうだね、外にも広がってきてるね。
流石：おいおいおいおい。

キーパー：レイヴの会場にいると、だんだん目の端に、何か幻視を見るような、感覚に襲われてきます。
次郎：どんな？
キーパー：「セックス」と「死」ですね。退廃的な。
一同：あー。
キーパー： もし、死体相手にそういう行為ができるのだったら、「いっちょやってみるか！」くらいな、退廃的な内容です。
次郎：ヤバイんじゃ……、ネクロか（笑）
キーパー：とりあえず正気度チェックをしましょう。
流石：99！　失敗！
キーパー：じゃあ、レイヴで踊っている腰元ダンサーズに凄い魅力を感じます（笑）。外にいたのに中に入ってきて、人を掻き分けて一番前にきて腰元ダンサーズにかぶりつきになりました（笑）
加治：そんな幻視を見そうになったら、一度外に出て頭を冷やせるかどうか試してみますけど。
キーパー：でも、外もそういう感じなので。
和堂：何が原因？　音楽？
英司：かなぁ？
加治：香とか焚かれてたりします？
キーパー：んー、特に。タバコとかの煙はあるし、特に食べ物とかも入っているので、それなりに匂いは篭っているけど、特に香という感じではないね。（流石は）1ポイント正気度を喪失ね。
和堂：後ろから殴ってみますけど。「何やってんだよ」（※真剣な声で）
キーパー：「ああ、そうか」と言いながらもダンサーに気がそぞろです。
流石：「うるせー、どけ！」（※気がそぞろどころではない）
次郎：とりあえず……音楽がガンガンかかりながら、みんな踊っている感じなんですよね？
キーパー：そうですね。
次郎：……音、止めてみるか？

キーパー：んでは、真夜中、0時回った頃に……<目星>かなぁ〜……。
流石：成功！（お前がするな）
キーパー：そうすると、ポンポンと肩を叩かれて、何かをそっと渡されている人がちらほら……。
次郎：おう！　いるんだ！？
和堂：渡しているのは誰？
キーパー：渡しているのは……見た感じは客なんですけど、恐らくは何らかのつながりを持ったスタッフ。
次郎：はいはいはいはい。
和堂：ふんふん。
キーパー：ただ（何かを）渡すだけ渡して、そのスタッフ自体はすぐにレイヴにのめり込んで、流石と肩なんか組んじゃったりして（笑）。数年来の友達であるかのように。
流石：（腰元ダンサーズにかぶりつき）イェー！　イェー！
和堂：渡された人間は何処に向かっているの？
キーパー：渡された人たちは教会から出て行きます。
和堂：じゃあ、ちょっと後をつけよう。
キーパー：すると、ちょっと離れたビルに何人かが入っていきます。「見られなくなってしまうぞ」「もう少しで始まってしまう」とか、そんな感じです。
英司：行く？
次郎：行きましょ。
和堂：「見れなくなちゃうぞ？　始まっちゃうぞ？」（笑）
流石：「和堂さんも好きだな〜」（笑）
和堂：ちなみに、声をかけられた人間って特徴とかあるの？
キーパー：いや別に。
次郎：「じゃ、行きやしょ」
加治：そのビルってどういうビル？
キーパー：自動車販売店のショールームみたいな感じ。一階が一面ガラス張りになっていて、どーんと広くなっている、そんな感じ。
加治：ビルとしては使われている？
キーパー：使われていない。廃ビルです。
加治：ここは電気も来ているんだ。
キーパー：煌々とは点いていないけど、おそらく引っ張っているんでしょうな。

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