オックスフォードをみまった災厄


3

タウンハウス

GM:ジェラルド・ヒューズは通りに面した、背の高い3階建てのタウンハウスの一角を所有しています。思っていた以上に立派なところに住んでいますね。
エドワード:とりあえず様子をうかがってみますか。人の出入りなどは?
エドガー:警備が厳しいとか? ちょっと心配なのは、大尉は魔道書から離れなくなっちゃっていたじゃないですか? ヒューズも同じ状態になっちゃっているかもしれないので、それが外から見て分からないかな? 不自然に静まり返ってしまっているとか。
GM:人の出入りはなく、特に目立った異常は見られません。
エドガー:最初のアプローチが難しいよね。例えばですよ、「ランジワース大尉とその本のことでお話を伺いたい」と直球勝負でいくのか、どうなのか。でも、それ以外の理由でヒューズをたずねる理由はないよね。
エドワード:「ランジワースの奥さんに借りた日記にあなたのお名前があったので、話を聞きたくて訪ねてきました」とか?
GM:ジェラルド・ヒューズを味方としてみるか、敵としてみるかによりますね。
エドガー:現状だと警戒すべき人物とみるのが妥当だと思うんだけども。大尉の家に強盗に入ったのはヒューズだと思うんだよね。
エドワード:その一方で、司祭の部屋の家探しもされていたよね? でも、ヒューズはそれをやりようがないよ、司祭の部屋の件は大尉が彼の所へ行く前に起こったことだから。
エドガー:それを誰がしたのかは分からないけど……大尉は日記で、ヒューズは魔道書に執着を見せていたと書いていたから。家探しをしていたのはヒューズか大尉のどちらかですよ。それ以外にはいないでしょ?
エドワード:でも、大尉は殺人事件の直後に体調を崩していたのだから、どうなの?
GM(殺人のあった礼拝堂にかけつけたのは校長と大尉の他にもう1人いた事実は、完全に考慮から外れているな)とりあえず、面会を申し込む口実の話です。まだヒューズとは会ってもいないので、敵か味方かを断定する段階にすらありませんよ。
エドガー:そうだよね、まだ会っていないんだから。「大尉の持っていた本の件で」ということで行けば、きっと何か反応があるでしょう。
エドワード:「本は強盗に盗まれてしまっていて……」まで話せば、何かしら動きがあると思うけど。

 冒険者たちは正攻法で行くことに決め、ヒューズ家の使用人であるフロッガー夫妻に主人との面会を求めます。しかし、夫妻は「ヒューズから仕事の邪魔をしないようにと言い付かっている」と言い、頑として取り次ごうとしません。引けない冒険者たちは粘りに粘り、ついにエドワードが(ヒーロー・ポイントを使って)〈影響力〉ロールにクリティカル成功し、フロッガー夫妻に不承不承ながらも取り次がせることに成功します。


GM:1階にある書斎に通されると、地下室へとつながる昇降口が口を開けています。
エドガー:!? ヒューズ自身は書斎にいなくて、地下で何かしているんだ!
GM:不満げなフロッガー夫妻は昇降口を下りていくようにとのジェスチャーをします。階段を降りて地下室に入ると、その広さと異様な光景に驚かされます。地上の家よりも広い空間は、緑色の光で照らされており、壁には錬金術の器具が乱雑に置かれた作業台が並んでいます。中央には教会の墓を思わせる大きな容器がいくつか置かれており、不気味な雰囲気を醸し出しています。
エドガー:なるほど。地下室は1階よりも広く掘り抜かれているのか。
エドワード:うん。
動く死体GM:容器の1つが開いていて、重い蓋が片側に持ち上げられ、奇妙な石棺の上に1人の男がかがみこんでいます。彼は中に埋葬されている人物の手首をつかんでおり、死体の腕には粘性の液体が流れているのが見えます。突然、死体の手が痙攣し、指が広げられたり曲げられたりします。石棺の縁に手をかけて、死体が起き上がります! -20%で恐怖判定をお願いします(全員成功、正気度ポイント喪失なし)動く死体は棺の端を乗り越えて皆さんの方へと向かってきます。
エドガー:棺にかがみこんでいた男がジェラルド・ヒューズ
GM:多分そうなのでしょう。ヒューズは死体が起き上がったのを見て「おおお!?」と喜悦にも似た表情を浮かべると、後ろに下がって戦闘を傍観します(笑)。しかも動く死体は、死体蘇生液のようなものを注入されて動いているので、筋肉ムキムキです。ブロック・レスナーみたいな外見をしています(笑)
エドガー:そんな奴と戦ったら“死”でしょう!(笑)

 ブロック・レスナー、もとい、動く死体はそばにいた男(ジェラルド・ヒューズ)を無視して冒険者たちに襲いかかってきます。なお、地下室の床にはヒューズが使っていたと思われる粘液が大量にこぼれて滑りやすくなっており、慎重に戦う(戦闘技能に-20%の修正を受ける)か、転倒を避けるために〈運動〉ロールに成功しなくてはなりません(動く死体も同様)。

第1戦闘ラウンド
 戦闘参加者全員が武器を抜いたり移動したりして終了。

第2戦闘ラウンド
 ヴァレリィの(慎重に投げた)ナイフが動く死体に命中。かすり傷を負わせます。エドガーのグレート・ソードの一撃は動く死体に致命傷を与えますが――


GM「大怪我表」を見て)「ショックで心臓が止まる!」……もう止まっています(笑)
エドガー:そうだよね(笑)

 異常な生理機能で動くモンスターには致命傷の効果の適用がありません(※腕や足を切断してもへっちゃらなモンスターです)。動く死体のこぶし攻撃がエドワードに命中するも、エドワードはクリティカルで受け流し。エドワードの攻撃は外れました。

第3戦闘ラウンド
 ヴァレリィは新たなナイフを構えて終了。エドガーはさらに大ダメージを与えますが、動く死体は驚異のタフネスで倒れません。動く死体とエドワードの攻撃はともに失敗(※床がツルツルなので)。

第4戦闘ラウンド
 ヴァレリィのナイフは不発。エドガーの“一撃必殺”(※リアクションを失う代わりに命中率+20%、ダメージ最大化)を乗せたグレート・ソードの命中によって動く死体は倒れました。


一同:ふーっ……。
GM:息つく暇もなく、ドタドタと皆さんが下りてきた階段から、黒いフード付きのローブを着て、つば広のイングランド風の帽子をかぶった男たちが3人入ってきます。彼らは手に剣を持っていて、いかにも殺ル気満々です。
エドワード:人種的にはどんな奴らですか?
GM:彼らは、おそらく戦術について声をかけあっているのでしょうけど、何語か分かりません。少なくとも英語ではありません。黒い目をしています。
エドガー:一応確認しておきます。「ヒューズ殿、彼らはあなたのお仲間ではありませんね!?」
GM:ヒューズは皆さんや入ってきた正体不明の男たちにはまったく興味を持っていないようで、倒れた動く死体の上にかがみこんで「何が悪かったんだ?」と首をひねっています。
一同:(苦笑)

 謎の男3人組(A、B、C)は冒険者たちに襲いかかります。

第1戦闘ラウンド
 3人組は身軽(鎧を着ていない)なため、行動順が冒険者たちよりも速くなります。階段から降りてきて、冒険者たちそれぞれに1人ずつ肉薄して行動終了。ヴァレリィはナイフを抜いて終了。エドガーのグレート・ソードは命中しますが、男Bは華麗に回避。エドワードの攻撃は失敗。

第2戦闘ラウンド
 3人組の攻撃。ヴァレリィとエドワードへの攻撃は(ツルツル床のせいで)失敗となりますが――


GM:エドガーに……(コロコロ)……01、クリティカル!
エドガー:クリティカルの受け流しで通常の命中にできますが……(コロコロ)……出ない。
GM:装甲無視で12ダメージです。
エドガー“重傷”です。ヒーロー・ポイントを使って“重傷”の悪影響は無効化します。12ダメージは受けました。

 ヴァレリィのナイフ投げは不発、エドガーのグレート・ソードはまたしても回避されます。


エドワード:サーベルの攻撃は……(コロコロ)……47で成功(※男Cの受け流しは失敗)。ダメージは8。
GM:それでも鎧を着ていないため、男Cは“重傷”を受けます。47で命中したから(※命中時のロールの1の位で重傷/致命傷の結果が変わります)「ショックで心臓が止まる! 次のD10ラウンドの間、意識を失い、うつ伏せに倒れ、動けなくなる」男Cは……(コロコロ)……1ラウンドの間、意識を失い、倒れて動けなくなりました。次のラウンドに攻撃すれば、自動的にクリティカルします。
エドガー:なんか、俺の前にいる奴(男B)が異常に強いんですけど。まだダメージを与えられていないうえに、俺が12ダメージを受けている状態なんですが(笑)
GM:多分そいつが3人のうちのリーダー格なんですよ(笑)。「香典には20シリングを包んでやるぜ!」とか挑発しながら剣を振るってきます。
エドガー:なんでそんなこと知っているんだよ! ムカつく(笑)

第3戦闘ラウンド
 3人組の攻撃はすべて外れ。ヴァレリィは新たなナイフを抜きます。


エドガー“全力攻撃”で行きます! 命中!
エドワード・ハイド卿GM:男Bは……(コロコロ)……ヒラリ(回避成功)
エドガー:オカシイでしょう!(笑)
GM:(男B)「香典には21シリングを包んでやるぜ!」と少し色を付けて余裕の上から目線です。
エドワード:目の前の男Cにトドメを刺します。11ダメージ。
GM:当然余裕で“致命傷”です。一応ダイスをロールしてください。「大怪我表」参照のために1の位がほしいので。
エドワード:(コロコロ)……1の位は2。
GM:「首から頭が切断される。君は死亡する」なので、即死です。
エドガー:お見事です!
GM:エドワードはニヤリと笑って、「これが戦闘だYO」とエドガーに諭します(笑)
エドガー:勝手なロールプレイ! 悔しい!
エドワード:(笑)

第4戦闘ラウンド
 男Aと男B(リーダー格)の攻撃はともに外れ。男Bの神通力もここまででしょうか。なお、ヴァレリィのナイフ投げも外れ。


エドガー:男Bに“全力攻撃”。(コロコロ)……66、命中!
GM:回避は失敗です。
エドガー:22ダメージ!
GM:即死まであと一歩ですが、「大怪我表」“致命傷”の6……「胃に致命的な傷を負い、ショックと失血で死亡する」なので、結局即死です(笑)
エドワード:ヴァレリィの前にいる男Aを殴ります。(コロコロ)……命中!
GM:男Aはリアクションを残していますので、受け流します。(コロコロ)……成功、カキィン!

第5戦闘ラウンド
 男Aはヴァレリィに3ダメージを与えて一矢を報いましたが、エドガーのグレート・ソードの露と消えました。


エドガー:俺、死にそうです! 〈応急手当〉〈応急手当〉
GM:ヴァレリィの〈応急手当〉は……(コロコロ)……成功!
エドガー:お願いします! 最大値! 最大値!
GM:(1D6をロール)……1!
エドガー:マジかーーーーー!(笑)
GM:ヴァレリィも負傷していますので、自分にも〈応急手当〉をしておきますね(※自身にも技能-10%で〈応急手当〉ができます)……(コロコロ)……成功、5ポイント回復。彼女は全快です(笑)
エドガー:ヤバイって!(笑)。俺、耐久力4しかないよ。何か回復する方法はありませんか?
エドワード《壊れた肉体を修復するために》のポーションがありますよ。大怪我レベルに等しい耐久力を回復させることができます。
エドガー:ホント!? じゃあ8ポイント回復しますよ!
エドワード:使うのは今でしょうから、回復させてください。これで強力な回復手段はなくなってしまいましたから、あとはヴァレリィの〈応急手当〉頼みになりますな。
エドガー:スゲーな、錬金術!
GM:ゲーム世界に根差した魔術ルールだから、やはり強力なんですよ。

ライン

エドワード:襲ってきた男たちの身元が分かるものはありませんか?
GM:彼らは外国人で、身元が分かるものは持っていません。ランジワース大尉の奥さんが「強盗は外国人みたいだった」とか言っていましたよね。そんな奴らがなぜ今このタイミングでここへ来たのか?
エドガー:誰かから、俺たちがここにいるっていうことを聞いたってことだよね、きっと。
エドワード:ヒューズはまだ死体を研究中ですか?
GM:(ヒューズ)「ん~? 何がダメだったんだろう?」彼は戦闘が始まったことも、終わったことも気にしていないようです。ヒューズは皆さんの方へ顔を向けることなく、作業を続けています。
エドワード:これだけの設備から考えると、本件とは別に、以前から死体を動かす研究をしていたっていうことだよね。普通に考えると。
エドガー:魔道書とは関係ないのですかね、この研究は。
エドワード:「ランジワース大尉のことでお話を聞きたいのですけれども?」と声をかけてみます。反応あるかどうかは別として。
GM:ヒューズは研究の手を止めません。何を聞きますか?
エドガー:「大尉の部屋から盗まれた『秘儀書』について、何かご存じのことはありますか?」
ジェラルド・ヒューズGM:(ヒューズ)「(作業の手を休めずに)もちろん! 私の研究はランジワースのあの本によって前進した。『秘儀書』には多くの秘密が記されている……実を言うと、あれは卑劣で残酷な本だ。しかし、科学的には非常に興味深いものでもある。私は完璧な保存をしていたが、『秘儀書』に書かれたわずかな走り書きと、わずかな基質、そして賢者の石を用いることで、動けない者を動かすことができた」そしてヒューズは複雑な公式が走り書きされたメモを見せます。「分かるだろう!? これは“死んだものの肉を動かすための公式”だ!」
エドワード:いや、分からんけども……(笑)
GM:(ヒューズ)「あの魔道書は、天才プトレマイオスによって執筆されたが、さらに古い著作に基づいている可能性がある。私は、あの書物の解釈に関与する機会を得たが、その内容は不穏なものなので、深く考えることを避けたい。プトレマイオス自身もその発見に驚いた様子がうかがえる。翻訳の一部を見るためにあの本がここに運ばれてきた時、私は本全体を貪り読むことを自制しなければならなかった。あの本は読者に読むことを強制するのだ」
エドガー:ああ、やっぱりそういうことなのか。「あの本は、あなたが外国の男たちに頼んでランジワースから奪ったのですか?」
GM:(ヒューズ)「それは違うな。私は本の在り処を協力者に教えただけだ。ふ~む、まあ、“人は1人では生きていけない”とか、ジョン・ダン(※イングランドの有名な詩人)ならそう言うだろうが、私はあまり詩情が豊かではないので、島で孤独だとしても、そこに妻がいて、小さな仕事場があれば、充分幸せなんだ」
エドガー:「協力者?」
GM:(ヒューズ)「すまない、分かりにくいことを言ったつもりはないんだが。私の防腐剤に混ぜる基質をもう少し少なくしてみたら、取り組んでいる再生法に多少なりとも役立つのではないかと思うが、どう思う? ふ~む、そうじゃない? ああ、そうだった。私にこの家と仕事場を買う余裕なんてなかった。私は小さな仕事を任されていて、これはその報酬なんだ」
エドガー:「ほほう」
GM:「ああ、おかしな連中だ。奇妙なローブを着て、オカルトに夢中で、夜遅くや人里離れた場所で会いたがる。私にとってはどうでもいいことだが。翻訳を頼まれることがある。彼らは金持ちで、高価な材料や高い給料を提供してくれる。普段は物を置いていくだけで、それを整理するのは私だ。その多くはランジワースの訳したようなゴミだ」そういって、ヒューズは床に無造作に置かれた袋の方へ顎をしゃくります。
エドガー:ヒューズはランジワース大尉の家に強盗に入ったんじゃなくて、その強盗から渡されたものを訳しているということか。じゃあ、結局強盗は何者なんだっていう話だよね。
エドワード:オカルト的な何かを信じている変な連中だってことだよね。
GM:ランジワース大尉はジェラルド・ヒューズの所へ『秘儀書』を持ってきて、その処分について相談しました。ヒューズは魔道書を渡すように迫りましたが、大尉は渡しませんでした。なぜなら、先ほども言ったとおり、大尉は本に取り憑かれていたからです。彼が本を手放さなかったのではなく、本が彼を手放さなかったのです。
エドガー:なるほどね。
GM:(ヒューズ)「おそらく、この外国人の傭兵どもを使っているのは、秘儀発見教団オーダー・オブ・エソテリック・ディスカバリイ(=OED)だろう。OEDはプトレマイオスの『秘儀書』を探していたからな」
エドガー:そのOEDについて我々は知っていますか?
GM〈知識(クトゥルー神話)〉ロールに成功すれば知っています。
エドガー:ジョン……(笑)
エドワード:ことごとく必要になる場面にいませんな(笑)
エドガー:OEDから翻訳を依頼されたということか。『秘儀書』はここにある?
GM:(ヒューズ)「『秘儀書』の現物はOEDが持ち去ったのでここにはない。しかし、何らかのメモ(※ランジワース大尉が訳した断片)がその袋の中に入っているかもしれんな」
エドガー:「なぜOEDから刺客が来たのでしょうか? あなた自身が狙われる理由がありますか?」
GM:(ヒューズ)「理由は分からんが……エドワード、マーガレット!」と彼は使用人のフロッガー夫妻を大声で呼びますが、返事はありません。
エドガー:もちろんそうだよね。
エドワード:うん。
GM:(ヒューズ)「おかしいな。使用人までいなくなってしまったようだ」
エドワード:「……奥さんは平気ですか?」
エドガー:「先ほど暴漢も入ってきましたし、私たちが確認して来ましょうか?」
GM:(ヒューズ)「妻は2階にいる。彼女は宝物だ。長い間病気だが、苦しみ方にも品がある。私の完璧なバラだ。妻は病気だから、騒がしくしないように」
エドワード:階段を上がって1階を見て回りますけど、フロッガー夫妻は亡くなっているのかな?
GM:フロッガー夫妻の姿はありません。
エドガー:襲撃された際の血痕とかもない?
GM:ありません(※冒険者たちは思い至りませんでしたが、フロッガー夫妻が刺客を招き入れた張本人です)
エドワード:じゃあ、2階に上がってみましょう。
ヒューズ夫人GM:2階の寝室のベッドの上には、色あせたフロック(※=ワンピース・ドレス)に身を包み、乾いた花びらに覆われた骸骨が見つかります。恐怖判定をお願いします。
エドガー:2階に行くって言い出したの誰だよ!(※1正気度ポイントを喪失)
エドワード:(笑)(※1正気度ポイントを喪失)
GM:「ジェラルド・ヒューズが研究しているのは何でしたっけ?」ってことです。
エドガー:地下室に戻ってヒューズに「奥様は無事でした。フロッガー夫妻はいませんでした」と報せます。ほかに何か聞くことってありましたっけ?
エドワード:「秘儀発見教団というのは?」
GM:(ヒューズ)「ビングリー・ウィルソン参事会員が主宰する団体だ。彼から資金提供を受けて、私はこのタウンハウスを借りたし、地下室の改築もした」
エドガー:初めて出てきた名前ですな。
GM〈知識(地域)〉ロールをしてください。エドガーは-20%です(エドワードが失敗して、エドガーは成功)。エドガーは何かの拍子に耳にしたことがあるのでしょう。ビングリー・ウィルソンはオックスフォードの豪商です。
エドガー:ふ~む。一体どのような関係が……? あ、そうだ。ランジワース大尉の部屋から奪われてきた袋の中身のメモを確認しておきます。
GM:整理されていない書類が詰め込まれているので、その中から重要そうな手がかりを見つけるには〈知識(捜査)〉ロール(※CoCで言うところの〈図書館〉ロール)が必要です(コロコロ……2人とも成功)。メモの多くは医学に関するものです。ただし、覚えたてのアラビア語で書かれたメモを見つけます。
一同:キタ!
GM:プトレマイオスの『秘儀書』はアラビア語で書かれていますので、これが何か重要な手がかりの可能性は高いでしょう。さて、覚えたての〈言語(アラビア語)〉ロールの出番ですよ!
エドガー:頼むぜー……(コロコロ)……08! 成功、キターーーーー!
エドワード:(コロコロ)……私は失敗しました(笑)
GM:エドガーには分かりますが、これはランジワースが日記に記していた“忌まわしい獣”と呼ばれるものを元の世界へ送り返す呪文だということがわかります。その“獣”の名前は“ショゴス”といいます。