シュトレゴイカバール



悪夢(その三)と無人の研究所

キーパー:憔悴して三日目が始まります。ポルンガ所長が来て「昨晩は随分と騒がしかったようですが、何かありましたか?」
アンドリュー:「いえ、お騒がせしました。どうやら思っているより追い詰められているようでして。もっと気楽に行くことにします」
ジョン:このまま行くと毎夜の夢でSANを削られていくパターンですよね。
アンドリュー:夢を進めて行って手がかりを集めていくという悠長なことは言っていられない気がする。
マーク:では現場百遍ということで、今日も現場へ調査に行きますか?
アンドリュー:それもどうかなー、昨日の様子だと。でも石板を調べると言っても、専門知識がないからなー。ペタペタ触るくらいしかできない。
マーク:俺らが見たような夢を、他の職員は見ていないんでしょうか? カウンセラーに聞いてみますけど。
キーパー:(ニコル)「そのような相談は受けたことはありません。もちろん、私自身もそのような夢は見たことがありませんが……。何故あなたたちだけが見るのか、不思議ですね」
アンドリュー:「どうやら、まったく同じ夢を見ているようなのですが、非常に珍しい症例だと思うんですよ。初日に関しては環境が変わったストレス等が原因と考えられなくはないのですが」
ジョン:「二日連続となると、ちょっと……。しかも夢は続き物のようでして」
キーパー:続き物の夢を見ることもあるということを、ニコルは学術的に説明しようと試みます。
アンドリュー:「それは分かりますが……」 とりあえず、他の人たちは夢を見ていないのか。

 探索者たちはもう一度石板を見に行きますが、新しい発見はありませんでした。
 また、インフルエンザで療養中の研究員たちに、サマセット教授到着時の様子のインタビューを試みようとしますが、研究員たちの健康状態を考慮したニコル、ポルンガ博士によって許可は下りません。


キーパー:そんなこんなで夕刻になったということで。
アンドリュー:もう夜になるのか。また夢を見る前に何とかしないと……(泣)
キーパー:ラウンジの自販機で買った食べ物で味気ない食事をボソボソと取ります。後は眠るだけです。
マーク:う〜ん。
アンドリュー:進んでいるものと言えば、確実に悪夢は進んでいるんだよな……。
ジョン:……良くない。
アンドリュー:大変良くない。もう眠りたくない(笑)。しかし打てる手もない。
ジョン:「OK、ボス。そうとなれば私はひと汗流して寝るだけです」
マーク:「またか(笑)。じゃあ、おやすみー」
アンドリュー:「待って、皆行かないで……。眠りたくない」(泣) 夢も見ずに眠れるように、睡眠安定剤をもらいに行きます。
キーパー:ニコルは睡眠導入剤を渡しながら「それでは、良い夢を〜♪」
アンドリュー:貪るように飲みます!
キーパー:さて、夢を見ます!
一同:(笑)
キーパー:大方の予想に反して、昨日の夢の続きのようですよ……(ゴクリ)。
ジョン:反してねー……。

 血をしたたらせた女は石碑にすがりつく。司祭の鞭がなおも女を責め苛む。気が付くと、石碑の横に立てられた杭に、一人の女が縛められている。
 レイチェルだ!
 彼女は気を失っているのか、こうべを垂れたまま、目の前で繰り広げられる狂宴には何の反応も示さない。
 仮面の司祭がレイチェルを抱き上げ、頭上に差し上げた。
 血まみれの女の法悦の叫び。
 影たちの咆哮。
 今、黒い碑の頂点に闇がわだかまって――


キーパー:と言うところで、皆さん、SANチェックをしてください。(全員失敗)じゃあ、1D8ポイント喪失で良いです。
アンドリュー:(コロコロ)8! <アイデア>ロールは……失敗!
マーク:(コロコロ)8! <アイデア>ロールは……失敗!
ジョン:(コロコロ)5! <アイデア>ロールは……成功!
キーパー:では8ポイント失ったアンドリューとマークは血まみれ半裸女の姿に興奮してデへへと笑いながら目を覚ますだけで済みますが(アンドリューマーク:「そんな下卑てないよ!」)、ジョンの部屋から「おわああああああっ!」という凄まじい悲鳴が上がるのを聞きます。
マーク:このまま行くと、次にポイント失ったら不定の狂気に突入しそうですよ。
アンドリュー:明日の晩とか、ヤバいじゃん。
キーパー:あのー、仲間が悲鳴を上げていますよ?
アンドリューマーク:おお、そうだった! ジョンの部屋へ急ぎます。
キーパー:部屋に入ると、全裸に右の靴下を履いただけのジョンが、バスローブの帯で自分を鞭打っている姿を目撃します。
マーク:(爆笑)
アンドリュー:それだけでSANチェックものだろ(笑)。とりあえず落ち着かせるために<精神分析>をします。(コロコロ)……失敗!
ジョン:(苦笑)
キーパー:ではジョンの狂気はしばらく続きます。
アンドリュー:どうどうと、なだめようとします。
マーク:そうですな。
キーパー:幸い切迫した場面ではないので10分もすれば落ち着きを取り戻します。<クトゥルフ神話>を5%あげるよ。良かったね。
ジョン:ああ、はい。宇宙の深淵を垣間見ました。しかし、ジリ貧なうえに次のアクションに結びつかないのは苦しい。
アンドリュー:確かに。ヤベーな。
キーパー:ただ、物凄い大騒ぎをしたにもかかわらず、ニコルも含め、誰も駆けつけてきませんね。
アンドリュー:? 少し落ち着いたら精神安定剤をもらいに医務室へ行きます。呼び鈴みたいなものがあるのかな? 鳴らします。
キーパー:ニコルは姿を現しません。
アンドリュー:ニコルの自室の方へ行きます。
キーパー:ニコルの自室の呼び鈴を押しても、反応はありません。ラウンジ周辺を歩いていると分かりますが、トレーニングジムの照明も消えてしまっていて、薄暗いうえに、さらに薄暗さが重なった印象を受けます。深夜とはいえ、十名以上の人間が一緒に生活している施設にしては静かすぎます。
アンドリュー:「んん?」 保安副長の自室の呼び鈴を押してみます。
キーパー:反応はありません。
アンドリュー:オフィスへ行ってみます。
キーパー:オフィスは真っ暗です。
ジョン:第一研究室は?
キーパー:最低限の照明は点いています。ダウンライトに照らされた黒の石板が、不気味にあなたたちを見返しています。
マーク:警備員詰所。
キーパー:誰もいませんね。
ジョン:武器庫のロッカーは開いていますか?
キーパー:開いていません。
アンドリュー:君の武器もこの中なんだっけ?
ジョン:そうです。最終手段として<エレクトロニクス(セキュリティ)>で開錠するという手が……。
アンドリュー:ここでこそ使うべきでしょ。
ジョン:やってみます。(コロコロ)失敗。
アンドリュー:開かないか。マズイな、こりゃ。
ジョン:……格納庫のATVは?
キーパー:ATVは二台ともありません。
一同:あれ!?
アンドリュー:どこ行ったんだ? 三階の所長の部屋に行ってみるけど。
キーパー:反応はありません。
ジョン:インフルエンザの患者の部屋は?
キーパー:反応はありません。
ジョン:「ATVは二台ともない。研究所はもぬけの殻」
マーク:「研究所内には誰もいなそうですな」
アンドリュー:「どういうことだ?」
ジョン:「結構我々がつついたので、警戒感を持たれているというのは理解できるが、それにしても何処へ?」 研究所から石板発見現場まで、距離はどれくらいでしたっけ?
キーパー:ATVで往復半日だったね。
ジョン:メチャメチャ遠いな。
アンドリュー:ATVが二台ともないんだよね? 窓から外を見て、ATVの明かりが見えるということはない?
キーパー:明かりは見えません。ただし、ATVの轍が残っていて、それは石板発見場所とは全く別の方向へ続いています。
アンドリュー:後を追おうとすれば、追うことはできるんだ。足(※移動手段)はあるんだっけ?
キーパー:皆さんが乗ってきたシャトルに、小型のATVが積んでありますよ。
マーク:それだ!
アンドリュー:「すぐに追おう!」 ……武器がないのが気になるけど。
ジョン:まぁ、仕方ないでしょう。無理矢理開けることには失敗してますし。

キーパー:ではここで<聞き耳>! <聞き耳>を振ってみてください!
一同:成功!
キーパー:ATVの消えた格納庫で「もう後を追うしかねぇな」と決意したところで、第二倉庫から何やら物音が聞こえました。
ジョン:扉を開けましょう。
キーパー:第二倉庫は節電中ですので扉は自動では開きません。地階に電力供給のコンソールがあったはずです。
ジョン:分かっているなら配電盤を操作した後、第二倉庫に入ります。
キーパー:扉を開けると、凄まじい悪臭が流れ出てきます。腐臭と排泄物の臭いが混じったアカン臭いです。まず目に付くのは一台のATVです。
一同:え!?
キーパー:ピンク色のATVなので、おそらくレイチェル博士一行が使っていたはずのものです。ノーズアートとしてサメの顔が描かれています。
マーク:緊張感ないよ!(笑)
アンドリュー:「どういうことだ?」
キーパー:そして積み上げられたクレートの作る空間に、悪臭の元と思しき死体が5つほどあります。
ジョン:インフルエンザと言われていた研究員たち?
アンドリュー:でもそれは4人(※アブド・ハミド、キンケイド、バッソ隊長、デン・ハイリンク)のはずだろ?
ジョン:慌てて調べますけど、死体の個体識別は可能ですか?
キーパー:ひどい腐敗状況です……おっと、何ポイント減るかを判定してください。
ジョン:ああ、そうですよね! 先にそれですよね(笑)(※アンドリューとマークが3ポイントずつ喪失しました)
キーパー:首から下げた社員証や、かろうじて残った輪郭や特徴から、どうやら死体はアブド・ハミド、キンケイド、デン・ハイリンク、クラタ、ドーソンです。
アンドリュー:クラタとドーソンはサマセット博士一行だよね。
ジョン:となると、バッソ隊長だけは見つかっていないのか。
キーパー:ここで<目星>を振ってください。(全員成功)ピンクのATVの陰に身を隠そうとしている人影を発見!
アンドリュー:「誰だ!?」
マーク:「大丈夫か!?」
キーパー:それはバッソ隊長です。
ジョン:「バッソ隊長ですね!? ご無事で何より。ここで何が……」
キーパー:バッソ隊長はあなたたちに背を向けて逃げ出そうとします。言葉にならない甲高い悲鳴を上げながら。
ジョン:ああ〜。
アンドリュー:ダメっぽいな。
ジョン<精神分析>で落ち着かせましょう。明らかに狂気の人なので。
アンドリュー:「話を聞いてください! 大丈夫ですよ!」 (コロコロ)67! 失敗! しょうがない。取り押さえることはできる?
ジョン:体力的にはヘロヘロですか?
キーパー:そうだね、かなりふらついています。口の周りにべっとりと血がこびりついています。
ジョン:ああ……食っちゃっていたのか。「……生き残るためには仕方がなかろう」
マーク:「……うむ」
ジョン:体力的に弱っているようなら取り押さえようとします。暴れるようなら、どこかに拘束しておかなければならないけど。
キーパー:彼はもうヘロヘロなので、押さえつければ気絶します。
ジョン:バッソ隊長は武器を持っていませんか?
キーパー:持っていません。研究所内では彼も武器ロッカーに武器を預けています。
ジョン:気絶したバッソ隊長はどこかの部屋のベッドにでも運んでおきます。……武器なしでATVの後を追うのは自殺行為だと思うんですよねー。彼らは確実に武装しているでしょうから。
マーク:ヤバそうなのは……ボニータ副長と、もう一人の保安要員がいるんだよね。
ジョン:サマセット博士たちのATVの中にドーソンの武器は残っていませんか?
キーパー:残っていません。
一同:厳しすぎる(泣)
アンドリュー:所長の私室に行ってコンピュータに強引に入り込んで、パスワードが書かれたファイルがないかを探してみよう。やれることは何でもやらんと。
キーパー:ハッキングは<コンピュータ(セキュリティ)>です。振ってみてください。
アンドリュー:72%……(コロコロ)……05!
キーパー:スペシャルですね(※成功率の20%以下)。セキュリティを回避してポルンガ所長のPCを起動させることができました。目的のファイルを探すには<データ分析>です。
アンドリュー:(コロコロ)よっしゃ、成功!
キーパー:了解です。目的のパスワードが見つかりました。ランダムな数字とアルファベットの組み合わせです。
アンドリュー:パスワードをタブレットに写して警備員詰所へ行きます。ピピピピピッ(※暗証番号を押す音)
キーパー:ガチャッ。ロッカーは開きました。
ジョン:「ありがとうございます、ボス!」 私の銃は残っていますよね?
キーパー:もちろん。他には……バールのようなものが一本くらいです。
アンドリュー:とりあえず武器は手に入れたが、銃が一丁あるくらいでどうにかなるのかっていう話だが。
マーク:とりあえず、轍をたどって後を追いましょう。



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