【公爵の依頼】


 アヴァン公爵の言葉に甘えて古フロルマーに滞在する事とした一行。前回(※「牙と噴水」)の激戦で使い切ってしまった火の精霊を召喚/封印するために、ピオカーナは火の神殿へ行きます。火の精霊をクリティカルで封印してPOWを1上昇させました。

GM:数日が過ぎて、公爵からの伝言を受け取ります。今度は酒場ではなくて、公爵の城砦で会いたいとの事です。城砦に行くと、胸壁で公爵とナドジャナが待っています。アヴァン公爵「先日は危ない所を助けてもらった。礼を言う」
ティスマン「で、どうですか? 何か分かりましたか?」
GM:アヴァン公爵「う、うーむ」。言葉を濁します。
ティスマン込み入った事情がおありのようで。
GM:アヴァン公爵「貴公らがいなかったら、私は今日、ここには立っていなかっただろう。報酬を提示しなかったが、貴公らがそれを受け取るに相応しい事は間違いない。欲しい物を言ってくれ」
スタイン「レ、レザー・アーマーを……」
ピオカーナ質素だな(笑)。(色々相談した結果)「では、この魔道書を高く買ってもらえないでしょうか?」(マブデン語の魔道書を差し出す)
GM:アヴァン公爵「何? そんな事でよいのか。うむ、確かにこれは興味深い書だからな」と言って……ここで商人ですよ。まぁ、1万をベースとして、<説得>に成功すれば1割増し、<雄弁>なら2割増しにしましょう。
ガーリック<雄弁>……ない(笑)。じゃ、とりあえず<説得>してみま〜す。(コロコロ……失敗)はい(笑)
GM:では1万LBっと。
スタインまぁ、OKっしょ。
ピオカーナまぁ、それはそれで報酬もらったとして、何か公爵から用事があるわけですよね?
GM:そうです。アヴァン公爵「で、だ。先日の私への襲撃は、国の中にいる敵からである事は間違いない。彼らは権力を持っており、変化を恐れているのだ。この古フロルマーは今、新しい息吹に満ち溢れておる。自由と幸福への、新しい道だ。これは北方の貴族たちには耐え難い事なのだ。私は彼らに頭を下げるべきだろうか? 恐怖が私の道を阻むだろうか? いや、私はそうは思わん。
 しかし、支援を得るべき時だ。北へ旅して、古きヴィルミールが何であり得るかを自ら思い出す必要がある。彼らのやり方と支配を見る必要がある、私自身を見つめ直すために。
 偶然にも、この国を旅する計画がある。ここから北には、恐らくはメルニボネを起源とする、いくつかの廃墟がある。貴公らは一度我が命を守っており、貴公ら自身、同行する事に興味があるかと思う。共に来てはくれまいか?」

ピオカーナじゃ、<混沌>らしく行くかどうかをサイコロで……。
一同:(笑)
GM:ま、重要な所ですからな(笑)。振って決めるならエイラーンを差し上げましょう(笑)
ピオカーナこんな事をサイコロで決めてもしょうがないので(笑)。「行きましょう」
ティスマン「行きましょう」
ピオカーナ我々が同行するとして、陣容は?
GM:公爵とナドジャナと、あなたたち。アヴァン公爵「よし、中へ来てくれ。私の計画を話そう」
ピオカーナじゃあ俺はシャゼに上位メルニボネ語で話しかけてメルニボネ語がペラペラである事をアピールしておきます(笑)。酒場では良いところ無かったんで(笑)

GM:公爵は城砦の中を案内して居間へとあなたたちを連れてきます。部屋はたくさんのカラフルなタペストリーやエキゾチックな織物で鮮やかに飾られています。ブランデーのデカンターがあり、グラスがきらめいています。磨き上げられたテーブルの上にはタイトルのない本が載っており、それは古く擦り切れていて、装丁は曲がっています。公爵は栞を挟んだページを開いて、それを渡します。アヴァン公爵はその書物が100年以上前のものであると説明します。カーラークからジャドマーへ旅した商人、“比類なき”ヒューゴットの日記だそうです。大部分は退屈な記述で、1世紀前の陸路の商隊の日毎の問題を取り扱ったものです。しかし、ある部分が公爵の目に留まりました。古フロルマーの北にある「破滅の岬」の近くの海岸に、いくつかの廃墟があるという記述がそれです。
ピオカーナじゃあ、私が読んで皆に聞かせましょう。

 ……23日間に渡って旅をしてきたが、天候がこのまま良好であれば、月の終わりまでにはジャドマーに着くだろう。一頭の馬が足を悪くして、今夜は早めのキャンプとなったが、良い休息となるはずだ。我々は破滅の岬の崖近くにキャンプを張った。どのようにしてこの場所にその名がついたのかは、私は知らない。
 夕食後、散歩をしていた私はピンク色の大理石の露頭を見つけて驚いた。近寄って調べると、それが天然の物ではなく、実際は古代の建築物の基礎である事が分かった。もっと大きい石のブロックが地中に埋まっていた。輝きが目に入り、私は打ち伸ばされた黄金の欠片から汚れをこすり落とした。それはゴブレットの基部で、竜の尾のような形をしていた。それ以上の物を見つけることはできなかった。
 太陽が沈んでいき、私は崖の上へ歩いて行って海を見渡した。沈み行く太陽の残光が弱まっていく中、私は足元の崖の岩壁に赤い光が未だ点っている事に気付いた。見下ろすと洞窟がある事に気付き、光はそこから漏れていた。崖の上に小道は見つからず、下でキャンプを張っている旅人がいるとは思えない。恐らくデーモンだろうが、もしそうであれば、異常に穏やかなデーモンだ。むしろ、私はそれが忘れられた魔法の宝物ではないかと想像した。言いようのない方法で私を引きつけた光の中に、何かがあったのだ。それは望みを叶えるもの、夢を満たすもの、力だ。それが魔術なら、私はまさに魔術にかかっていただろう。それが呪いなら、甘んじて呪いを受けただろう。しかし登るには暗すぎ、そこへは行けなかった。
 もし忌々しいエドロがこの荷物を季節の頭までに納入しなければならないと強く要求しさえしなければ、私はここに留まって崖を登った事だろう。ジャドマーへ行って仕事を終わらせたら、ここへ戻ってくるつもりだ。

GM:
公爵は紆余曲折あってこの日記を手に入れたそうなんですが、「この日記が書かれて以後これを読んだのは、恐らく私が初めてだろう。この物語の真偽を調査したい」。戻ってきたら、それなりの報酬を払ってくれるでしょう。レザー・アーマーとか(笑)
スタイン「喜んで」(笑)
GM:では明日出発しましょう。明日の夜明け前に、北門で落ち合う事になります。片道1週間くらいかかるそうです。馬が無い人には公爵が馬を貸してくれます。

 明日の出発に備えて、ピオカーナは<混沌>の秘密神殿(古フロルマーは<法>の都市なのでおおっぴらに<混沌>の神殿は無いのです)に行ってスタイン用のデーモン・アーマーを作ります(レザー・アーマーは公爵が好意でくれました)。スタインには召喚の費用を払う事ができないため、これは借金して出世払いという事になります。ピオカーナは徹夜で出発を迎える羽目になりました。

GM:夜が明けて北門の集合場所へ集まります。公爵とナドジャナは既に来ています。さて、出発しようとしていると、シャゼがいつも以上に無口です。
ピオカーナ「どうした?」
GM:シャゼ「何か、予知夢らしきものを見た。良く覚えていないが、死と火と破壊のぼんやりとしたイメージだ」と言ってます。訳知り顔でナドジャナも頷いています。「それなら私も見た」と言います。
ピオカーナ「そういえば俺も」
GM:いや、全然(笑)
一同:(笑)
ピオカーナいやいやいや、神官戦士ですよ?
GM:関係ない、関係ない(笑)
ピオカーナしかも寝てませんから(笑)
GM:良く考えれば(笑)
ピオカーナ予知夢どころの話じゃない(笑)
ティスマン「死と火と破壊……」
GM:曇り空でしたが、日が昇り始める頃には晴れ渡ります。「旅行日和になりそうだ!」と公爵は晴々とした顔で言います。



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