【盗まれた一瞬】


GM:気が付くと、公爵はいません。
ティスマン宝石を取った人はいないんだ(笑)
GM:ティスマンとシャゼとハンスは霧の中に3人で立っています。
ティスマン「あれっ? どゆこと?」
GM:えーと、<聞き耳>ロールをしてみましょう。(ティスマンとシャゼが成功)成功した人には遠くから叫び声と鐘の音が聞こえてきます。次は<観察>か。(ティスマン成功)北の空高くに赤く光る点がにじんでいるのが見えます。
ティスマンその赤い光は宝石の赤い光に?
GM:似てますね。
シャゼ(代理:ピオカーナ):それは動いているの?
GM:動いてはいません。で、最後にもう一回<聞き耳>ロールをしてみましょう。(全員成功)近くから、耳慣れない言葉でハミングするような声が聞こえます。
シャゼ(代理:ピオカーナ):耳慣れない声?
GM:耳慣れない声で耳慣れない言葉ですね。
シャゼ(代理:ピオカーナ):それはシャゼにも分からない?
GM:分からないですね。モン語でもありません(笑)(※モン語=ティスマンの生まれた‘嘆き野’の言語)
ティスマン(笑)
GM:周りを深い霧に囲まれているんですが、だんだんハミングの声が近づいてきます。
ティスマンこちらに向かってくる。数は?
GM:少なくともハミングをしているのは1人です。
ティスマンまぁ……待つしかないでしょうな(笑)。身構えましょう、全員で。
GM:すると、クモの体の構造をしたサルが現れます。足が8本あるんですが、後ろの4本で歩いています。
ティスマンでは前の4本に……。
GM:鉤爪がついています。その背中に、ちょっと小柄な、人型の生物が乗っかっています。人間といえば人間に見えます。だけど上半身が随分と大きくて、異界的な特徴を備えています。
ティスマンハミングを歌っているのは?
GM:背中に乗っている彼ですね。手に槍と盾を持って、昆虫みたいな、ダンバインみたいな鎧を着ています。
ティスマンデーモンかな?
GM:いや、違います。人類といえば人類ですね。
シャゼ(代理:ピオカーナ):我々とは違う人類なんだ。
GM:印象的にはあなたたちから見るメルニボネ人みたいですね。非人間的ではあるんだけど、人類ではある。
ティスマンとりあえず、どうなんだろ? 身構えるんですが、相手は殺る気マンマンですか?
GM:殺る気です。あなたたちを見かけると共通語で、「我はダルジ族の戦士、ダンである!」。どりゃー!
ティスマン名乗るだけ名乗って来るわけですね(笑)

 ダルジ族の戦士クアラト・ダン&クモサル対ティスマン&シャゼ&ハンスヘルトの対戦です。パーティの中でも破壊力に優れた安定した戦士たちが揃ったのは不幸中の幸いでした。クモサルの背の上のダンを早々に倒すと、4回攻撃で暴れまわるクモサルにも遅れを取る事も無く、順調に削って倒しました。
 実はこのまま3人で冒険を進めるべきなのですが、それではあまりにもセッション事故になってしまうので、臆病PCたちの救済策をとることにします。


GM:……墓の中に話を戻しますと、公爵が宝石を掴むと、4人はパッと消えてしまいました。
ピオカーナ掴んだ途端? 取った途端?
GM:触れた途端です。横たわる死体(?)の手には宝石があります。
スタインまだ持ってるの? 一緒には消えていないんだ。
GM:ナドジャナは「どうなっているんだ!?」と言って取り乱しています。
スタイン触れた途端フッと消えたんだよね?
GM:まさに、「瞬きしたらいなかった」という感じです。
ピオカーナ(人間の墓の)中に入ります。何も変わっていないですか?
GM:何も変わっていません。
ピオカーナ「……例えばデーモンの中にはテレポート・デーモンとかもいるので、そういう罠が発動したっていう事も考えられる」
スタインそうとしか思えないよね。
ピオカーナ「あれだけ禍々しい魔力を放っているわけだから、何があってもおかしくない」
ガーリック護衛の彼女は?
GM:「どこに行ったんだ!?」と探しています。
ピオカーナ「多分、その宝石に触れば……」
GM:タッチ! ピューン! 行っちゃった。
一同:(笑)
GM:ナドジャナは消えました。
スタインそりゃそうだろう(笑)
ピオカーナ「……というわけで、皆、裏切るなよ?」(宝石に手をかざす)
ピオカーナガーリックスタイン「せーのっ……」
一同:……。
ピオカーナ「って言ったらだよ?」
一同:(笑)

 この後も、「追える保障が無い」とかグダグダと煮え切りませんでしたが、ようやく残った3人も宝石に触り、消えた仲間たちの後を追います。

GM:(ティスマンに向かって)あなたたちがクモサルとダンと名乗った奴を倒した頃、ようやく彼ら(ピオカーナ&ガーリック&スタイン)がフッと現れます。ちなみに、ナドジャナは一緒じゃありません。



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