【デス】


ピオカーナ「……で、例の宝石は?」
ティスマン「俺は知らん」
スタイン「公爵は?」
ティスマン「いや、気が付いたら俺たち3人だけだった」
ピオカーナ「ナドジャナが俺たちより先に来たはずなんだけど」
ティスマン「見かけていない」
スタイン「……雇い主を失ってしまった」
ピオカーナダルジ族(の死体)を見て俺たち(遅刻組)は何かピーンと来ないの?
GM:そうですね……では見た人は<歌謡知識>でロールを。
ガーリックうん、成功。
GM:死んだこのダンと名乗っていた男が自分のことをダルジ族だと名乗っていましたけど、ダルジ族はご存知の通り1,000年前にメルニボネ人との戦争で滅ぼされているので……。
ピオカーナそうなんだよね。
スタイン「……ここが1,000年前なのか?」
ピオカーナ「あるいは我々が知っている時間とは切り離された場所なのか……」。何にしても、他に目印が無いのなら北の赤い光を目指して進むしかないでしょう。
ティスマン「北へ行ってみよう。鐘の音が聞こえてくるっていう事は、何らかの建物があるって事だろう。そこに行けば公爵がいるかもしれない」
スタイン「そうだな」。とりあえず何が起こったか分からないからなぁ。
GM:まさに五里霧中。じゃ、北へ向かって歩き出す、と。ぼやーっと赤い光は見えています。
ピオカーナ何にしたってそれしか目印が無いですからな。
ティスマンそうそうそう。

GM:ぽくぽくと歩いていくと……<観察>ロールを(PCは全員成功)。成功した人は地割れに気付きます。向かっている方向と平行に走っている物で、道を遮っているわけではないです。人の手が入っているような様子があって、地底からの出口のようにも見えます。
スタインという事は、地下への入り口でもあるね。
GM:そゆ事ですね。底へ降りるスロープみたいな物が岩肌に刻まれています。
スタインとりあえず下に降りてみましょう。
ティスマンそうですね。
GM:そんなに深いものではありません。10メートルも無いですね。底まで降りると、岩壁に石のアーチがかかっているのが見えます。
ピオカーナ石のアーチ? とりあえずアーチに書かれている文字を読む。
GM:別に「何か書かれている」とも言っていないのに読むわけですね(笑)。まぁ、下位メルニボネ語で何か書かれています。
ピオカーナ<下位メルニボネ語の読み書き>コロコロ……)成功。
GM:“ここにメルニボネの竜の皇子の信頼できる使用人の遺体を葬る”
ティスマン:「信頼できる使用人」っつーのが……。
ピオカーナ「あのアーチはこれだったのか……」と思いつつ。
GM:木の扉が付いているんですが、その羽目板に共通語で「裏切り者の埋葬所」と乱雑に、釘で引っかいたように書かれています。
一同:ほほぅ。
スタイン「後から誰かが書いたらしい」
GM:ま、要するに墓場ってことですね。
スタイン開ける? とりあえずその扉を調べてみるよん(コロコロ……成功)。
GM:墓場に何か罠を仕掛けるとか、最悪ですけどね(笑)。鍵は閉まっていないし、罠も仕掛けてありません。
ピオカーナ入る? どうしよう? これって多分、俺たちが行ったあの遺跡の前の姿なんだろうな、という。うん。
ティスマン逆に言うと、今アプローチしているこっちから行けば埋まっちゃって行けなかった先には行けるとは思うんですけど。
ピオカーナここに入る事で元の世界に戻れるっている可能性はあるとは思うんだけど、今そっちが先なのか、それとも公爵を捜してみた方が良いのか?
スタインでもこの中がどうなっているか確かめてから行っても、遅くはないんじゃないの?
ガーリックまぁ、変な宝石でも触らない限りは良いんじゃないですか?
スタイン扉をソーっと開けてみますけど。
GM:下へ降りる階段になっています。
ピオカーナやばそうだったらここはひとまず退けばいいか。
人と獣の墓 -当時-GM:では行く、と。階段が下っていって、扉に突き当たります。
スタイン鍵はかかっていないよね? じゃあ、開けてみます。
GM:円形の部屋になっています。
ピオカーナそれって我々にとっては見覚えのある?
GM:ああ、ありますね。壁際に14個の石棺が立っていて、真ん中に四角い台ですね。
ピオカーナ台の上に死体はいますか?
GM:いません。
ピオカーナいない?
GM:少なくとも台の上には誰も乗っていません。
ティスマン石棺の埋まり具合は?
GM:11個埋まっています。
一同:11個!?
GM:そして台に手をかけて、女性が立っています。血塗れですね。生きてはいるみたいです。
スタインかけ寄って<応急手当>
GM:応急手当ではちょっと無理っぽい深手です。
ティスマン彼女は見たところ、なに人?
GM:ああ、なるほど。INT×3で。(ティスマンとシャゼが成功)メルニボネ人と人間の血が混じったハーフです。
ピオカーナ台の上で寝ていた人ではないよね?
GM:女性ですからねぇ。寝ていたのは男でしたから。彼女はあなたたちが入ってきた事に気が付くと、どうにか立ち上がって、脇にあった粘土製の水差しをひっくり返します。痛みに顔をしかめながらダガーを持って身構えます。
スタイン「いや、危害を加えるつもりはない。安心してくれ」と声をかけます。
GM:「私の名前はデス」もう、名前からしてやばいですな(笑)(※綴りはDessです)「これが私が見ている夢か、あなたたちの見ている悪夢の一部なのは分かります。真実はどうであれ、彼を止めなくてはなりません。私は狂った男に襲われ、彼は自分の行動をなかったことにしたいと望んでいるのです。彼がトーメッシュを破滅させれば、私は助かります。でも、彼は失敗して、やっぱり私は死ぬでしょう。私を捕える呪いの中に囚われて彼は生きていき、あなたたちの友達も、そしてあなたたちも囚われます。今夜、塔で彼に会って、宝石を壊さなくてはなりません。それだけが呪いを破る事ができます。それだけが私を安らかしめる事ができ、彼を安らかしめる事ができます」
スタイン「トーメッシュというのは、北にある塔の事か?」
GM:デス「そうです。トーメッシュという小さな村が、北にあります。その村の中心に建つ塔の一番上の階に“アリオッチの心臓”という伝説的な宝石があるのです。誤って私を襲った男、ドーラーという名前の盗賊ですが、彼はその“アリオッチの心臓”を手に入れて、私の傷を治そうとしています。“アリオッチの心臓”にはそれができる力があると言われています。ただし、今はメルニボネとダルジ帝国は戦争状態です。トーメッシュはメルニボネに味方していて、ダルジ族の襲撃を度々受けています。ドーラーは“アリオッチの心臓”を持って来ようとしているのですが、あの宝石が塔の最上階で光を放たなくなったら、それを合図にメルニボネ人はトーメッシュがダルジ族の手に落ちたか、メルニボネを裏切ったのだとみなして、この地を竜の炎で焼き尽くすのです」
ピオカーナ「つまり、宝石を壊してしまってはまずい?」
スタイン「そうだな」
GM:デス「ただし、それはもう起こった事なのです。何度も何度も、私はこの悲劇を繰り返しています」
ティスマン「それを断ち切るには、宝石を壊すしかないわけか」
GM:デス「ドーラーは自分が宝石を盗まずに、誰かに盗ませれば、自分はこの繰り返しから出られるのではないか? と考えています。多分あなたたちの友達(※アヴァン公爵)がこの世界に一緒に入ってきているはず。その人に宝石を盗ませるつもりなのでしょう。でも結局、宝石を盗む事によってメルニボネ人は……」
スタイン滅ぼすよねぇ。
GM:デス「誰が盗んでも結局同じだという事が、ドーラーには分かっていないのです」
ティスマン「宝石は普通に壊せる物なのか?」
GM:デス「壊した者がいないので、何とも言えませんが……。簡単に壊れる物ではないでしょう」
ティスマン「……行くしかないか」
ピオカーナ「俺たちがここから解放されるにはそれしかないのなら」
ガーリック「行くしかないでしょう」
GM:デス「彼は日没の1時間後にそれを決行しようとするでしょう」。今、夜が明けたところですから、時間は間に合いますね。
ティスマンじゃあ、行きますか。
スタインとりあえず北の塔を目指して歩きます。
GM:「どうか、彼を止めてください」と彼女は懇願します。
ピオカーナ応急手当じゃ間に合わないんだよね?
GM:治療薬なども拒みます。デス「私は千年間痛みに耐えてきました。どうかもう眠らせてください……」



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