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【猛襲、ダルジ族】
GM:墓地を後にして進んでいくと村が見えてくるんですけど、棘の生えた生垣で城壁のように囲まれています。30メートルくらいの白い大理石の塔がその真ん中に建っていて、その頂上に三角形の窓がたくさん付いた階があって、そこから禍々しい赤い光が漏れています。戦争状態にあるんで、村の中へ入るための落とし門は閉められています。村の中からは食事の支度をする煙が上っていたりするので、人がいるのは確かです。話し声も聞こえますしね。
ティスマン:とりあえず村へ行ってみますか。
スタイン:止められるのかな? 止められるだろうね、きっと。門番は立ってるの?
GM:門の内側にいますよ。槍持って。
ガーリック:まず村に潜入しなきゃ。まず村に入らないと。
ティスマン:まず行ってみましょう。我々がダルジ族ではないことは一目瞭然ですからな(笑)
GM:「何者だ!?」と誰何してきます。共通語なんですけど、なまっているって言うか、古い共通語だったりします。人間自体が1,000年前の人間なので、洗練されていない感じがします。
スタイン:「旅人です」
ティスマン:「時の旅人です」などと詩人めいた事を言ってみる(笑)
GM:村人「……怪しいやつらめ!」
ピオカーナ:「ちょっと宿を借りるわけにはいかないか?」
GM:村人「戦時だ。旅人をもてなすような余裕はない!」
ピオカーナ:「もてなしてもらう必要はない。雨露さえしのげれば……」
GM:さっき見てきた墓の方を指差して「あそこへ行け」と言っています。
ティスマン:やっぱ戦時下だから、入れてくれなさそうですね。
スタイン:結局潜入しなきゃならんかな。日没同時くらいか。
ピオカーナ:日が暮れてからも、ちょっと、どうなんよって感じだなぁ。誰か、何か……(ガーリックを見る)。
ガーリック:とりあえず入れてもらえるように交渉しましょう。
GM:では<信用>ロールでどうぞ。
ガーリック:(コロコロ)……(失敗)。
GM:村人「な、何者だー!?」
一同:(笑)
GM:「貴様ら、ダルジのスパイだな!?」みたいな話になっています。入り口ですったもんだしていると20人くらい集まってきます。村の若いモンが皆って感じです。
スタイン:どうしよっかなー?
GM:そんな事をしていると、「ウォーーー!」っと後ろから声がしてきて、ダルジ族が襲ってきます(笑)
一同:(爆笑)
ティスマン:「キタキタキタキタ!」
スタイン:「あらー?」
GM:「うぉぉぉ! 村を明け渡せ!」っと言って1ダースくらいの、カンガルーの体に昆虫のような頭が乗った、昆虫の顎を持つ醜いクリーチャーに乗っているダルジの戦士たちと、人間の3倍くらいの大きさで輪郭はゴリラで皮膚と角がサイのようなデカイ奴が襲ってきます。サイゴリラはSIZで言うと45くらいです。
ピオカーナ:ヤバイ(笑)
GM:鈍重で、DEXは9しかありません。
一同:(笑)(※ピオカーナのDEXは7)
ピオカーナ:村人は?
GM:「敵襲だー!!」と言って慌てていますよ。
ピオカーナ:じゃあ、そのゴタゴタに紛れて村に入りますよ。
GM:(笑)。加勢はしないわけですな?
ティスマン:いや、加勢しましょう。村人の若い連中は戦う気マンマンなんでしょ?
GM:そうです。このサイゴリラを食い止めない限りは、村が蹂躙されるのは明らかなので。篭城してもダメだ、と。
ガーリック:前回の冒頭に出てきた怪物(※「牙と噴水」の混成生物シェール)のような奴が突っ込んできている状況なわけですな。
ティスマン:ではハンスと一緒にサイゴリラに向かって「おっしゃぁぁ!」と言って突っ込んでいきます(笑)。「……それが二人を見た最後だった」と悲しいモノローグを言っちゃったりして(笑)
一同:(笑)
GM:カンガルー・ウォームに乗ったダルジ族にはトーメッシュの村人が向かっていきます。「ヤロウ! 俺たちの力を見せてやる!!」と言って、サイゴリラを避けて突っ込んで行きます(笑)
一同:(笑)
結局一行はダルジ族の騎兵をトーメッシュの村人に任せて巨大なサイゴリラを迎え撃ちます。サイゴリラは受け流しなどといった小細工はせずに巨大な拳を振り回して村に肉迫します。
しかしデーモン・ウェポンを標準装備した一行にサイゴリラは2戦闘ラウンドを持たずに葬り去られました(笑)。これがデビュー戦となったスタインのダガーによって、ダルジ族の攻城兵器サイゴリラは見せ場なく退場します。
GM:生垣の前で倒れたサイゴリラを見ると、ダルジの騎兵たちは「退け、退けーっ!」と退却していきます。それを見てトーメッシュの村人たちは「ウオオオオオッ!」と勝ち鬨を上げます。サイゴリラを破ったあなたたちは前回に続いてまた英雄扱いされます(笑)
一同:(笑)
GM:今回の戦いでダルジ族は4人倒され、2人捕虜になっています。ちなみに村人は8人死亡しました。
スタイン:う〜む。
ティスマン:そうか。
GM:残りは逃走しました。村人は「村を救ってくれた英雄だ!」と言って村の中へ入れてくれます。「どこの村から来なすった? さぞかし名の通った戦士殿なのでしょうな!」
ティスマン:「ずっと、ずっと遠い所から来ました」(笑)
ピオカーナ:言葉も少し違うみたいですから。
GM:そうですね。「さぞ遠い所から来たのでしょうな」という事で納得してます。「で、この村に何か御用事でも?」
ピオカーナ:「あの石を狙っている者がいると聞いて、それを知らせに来た」
ティスマン:「しかも、石が盗まれてしまうと大変な事になると聞いてきたが」
GM:村人「……あの光が消えたら、竜が来る」
ティスマン:「そうなれば、この村もダルジ族がどうのこうの言っている場合じゃなくなるだろう」
ピオカーナ:「我々に警備のお手伝いをさせてもらいたい」
GM:村人「……あの塔に関しては、我々村人はまったくノータッチなのだ」
ティスマン:え? そうなの?
GM:案内されていくと、ピンク色の大理石の壁が正方形に村の真ん中にあります。壁は3.5メートルほどもあって、簡単には乗り越えられない。その壁に囲まれた敷地の真ん中に塔が建っています。
一同:なるほど。
スタイン:治外法権になっているのか。メルニボネ直轄領になっているんだ。
GM:村人「我々はあそこの中には入った事はない。ただし、あの恐ろしい光を放つ宝石には毎日1人、生贄を捧げなければならない」
ピオカーナ:「毎日!? どうやって!?」
GM:「……少なくとも、向こう二日は、どうやら」と言ってダルジの捕虜を指差します。
一同:ああ。そうか。
ピオカーナ:「捧げるって言うのは、ただ殺せばいいのか? それとも何か儀式が?」
GM:村人「それは我々は知らん。夕暮れ前の決まった時間に門が開けられる。そこに生贄となる者を置いておくのだ」
ティスマン:はいはいはい。
GM:ぶっちゃけていうと壁にデーモン・ゲートがあるんで、そこが開くそうです。村人「そうすると中から人が出てきてそれを連れて行く。それからどうなるかは、私は知らない。帰って来た者もいない」
ピオカーナ:中にメルニボネ人がいるのか。
GM:村人によると、この塔はメルニボネ人の保養施設みたいな場所らしいです。ダルジ族に襲われている村人たちを見て楽しむ趣向です(笑)。「もし村の守りが突破されたら、俺たちちょっと怖くね?」というスリルを味わう所なんだそうです。トーメッシュ自体はわらぶき屋根の家とぬかるんだ道のある、あなたたちから見ても「粗末だなぁ」っていうような村です。ここに比べればヴォーンスコールドの村も天国みたいな所ですよ。塔自体は<竜の司祭>サードラスが管理しているそうです。サードラスだけが常駐のメルニボネ人で、後は観光に来るメルニボネ人が塔の中にいるようですね。
ピオカーナ:「司祭にお会いする事はできないのか?」
GM:村人「我々はほとんどお顔を見たことはないし、門が開くのは生贄を受け入れる夕暮れだけ。もちろん、村人で壁を乗り越えた者などいない」
スタイン:「乗り越えようとした者もいない?」
GM:村人「そうしようとしただけで、村人全員がメルニボネの方々から罰を受けないとも限らないからな」
ピオカーナ:「デーモン・ゲートを開けに来るのは、そのサードラス司祭なのか?」
GM:そうではないようです。滞在している人が適当に来るそうです。
ティスマン:どっちにしても、俺たちも入っていかなきゃならないですからね。その生贄を受け入れる時の隙をうかがうのが常道ですかね。
スタイン:あとは、暗くなってから壁を乗り越えるくらいか。
ピオカーナ:後はそのタイミングで何かしらが起こる(※ドーラーが塔に忍び込む)ので、そこに乱入するしかないんじゃないかな。ちょっと村人に話を聞いてみますが、「我々以外に村の外から来た者は? ドーラーという人を知っているか?」
GM:村人「? 知らんなぁ」
ティスマン:とりあえずは……夕暮れまで待機しますか。
ピオカーナ:壁の近くまで行ってみるけど。デーモン・ゲートってどんな様子?
GM:目蓋のない目が一つだけ付いています。あなたたちが来たのに気付くと、ジロリと睨んできます。
ピオカーナ:ゲートの近くをうろうろしている人はいます?
GM:いません。基本的に村人はあまり近寄りたがりません。ゲートには真鍮製のノッカーが付いていますので、恐らくこれで生贄を持って来た事を知らせるのでしょう。
ピオカーナ:デーモン・ゲートを通らずに中に入る事は可能なのか?
スタイン:塀を乗り越えれば……。
ティスマン:壁の表面はツルツル?
GM:ツルツルです。
ティスマン:ゲートの近場にいて、隙をうかがうって所ですかね。
スタイン:そうだねぇ。夕暮れから、その1時間後に何かが起こるのは間違いないので。それに便乗して……。
ピオカーナ:いざという時のために塀を乗り越える準備をしておいた方が。壁にロープをかけておくとか……。
GM:それは村人が止めます。「やめて、やめて」
ティスマン:まぁ、そうですよね。基本的に「越えちゃダメ」というのが村の総意でしょうからなぁ。
GM:メルニボネ人相手に「こいつらは村の住人じゃないから」という言い訳は通用しないでしょうからね(笑)
ティスマン:……まぁ、出たとこ勝負になっちゃいますね。
ピオカーナ:天然の大理石だったらノームを使って上り下りできそうだからね。
スタイン:ドーラーがどういう手段で塔の中に入ろうとしているのかが、サッパリ分からないんだよな。
GM:では夕暮れ時まで待機していると、トーメッシュの村人がダルジの捕虜を連れてやって来ます。
ティスマン:生贄か。
GM:するとガーッと門が開いて、一人の酔いどれメルニボネ人が出てきて村人と二言三言話すと、ダルジ族の捕虜を引っ張り込んで、門はガーッと閉まります(……この隙を突くんじゃなかったのかよ(笑))
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