8
【死せる神の神託】
GM:では皆さん、部屋に戻ってぐーすか寝ていると……<聞き耳>を。
ティスマン:成功!
ジンジャー:(失敗)グッスリです(笑)。
GM:成功したのは? (ティスマンのみ)では、深夜にコンコンと扉がノックされる音に、ティスマンは気づきます。
ティスマン:「……ふぁい?」 がちゃ、と扉を開けます。
GM:開けると、真っ暗な廊下にボーっと白い顔が浮かんでいます。
ティスマン:「キャーーーーー!」っていうことはなく、「ン?」
GM:アラックです。
ティスマン:おーおーおー!
GM:アラック「何人かで、明日になる前に何かを学べるかもしれないから、“頭部”へ行くんだ。それにはうってつけの暗い夜だ。あんたらの内で一緒に来る人はいるかい?」
頭部内の至聖所で神託を受けられるそうなので、今から何人かでそこへ行くのだそうです。
ティスマン:ほうほうほう。じゃ、「皆起こすのも悪いしなぁ」とか言っちゃったりして(笑)。いやいや、とりあえず皆を起こしましょう。
クランデール:いいぞいいぞ(笑)。
ティスマン:そういえばパルヴィックも言っていたよね。頭部の中に行けば何らかの不思議なことが起こるって。そもそもの神託も、そこで受けたものらしいし。「いかがでしょうか? 俺は行ってみようと思うんですが」
クランデール:キャラクター的にはあまり興味のある話ではないんですが(※クランデールはグロームの司祭です)……。
ジンジャー:じゃあ、お留守番よろしく。
クランデール:まぁ異教の礼拝に参加するというのは良くないんですが、皆だけを行かせるのも何なので、着いて行きます。
GM:(別室の)ポンパドゥールはどうしますか?
クランデール:声をかけましょう。
GM:では彼女も着いて来ます。
ティスマン:他の人はどうなんでしょう? ブルー・レディとか。
GM:ブルー・レディには声をかけていないそうです。では宿屋の外に出て行くと、パン・タン人90人が待っていて「よっしゃ! 行くぞ!!」というようなことはなく(笑)、数人の人影が待っています。いるのはテイラー・ゴーヴェルと二人の侍祭、ドンブラスの戦士のトロカーとガルジャーン、あとはアッシュです。
ジンジャー:結構来てるじゃん(笑)。
GM:では行くということで。
クランデール:一応完全武装していきますよ。
GM:ガルジャーンがあなたたちを見て「デーモン・ウェポンの類は置いていった方が良いと思う」。
クランデール:そうなの? では裸にバックラーで(笑)。
ジンジャー:(笑)。
GM:ガルジャーン「服は着ていった方が良いと思う」(笑)
ティスマン:皆の服装は?
GM:鎧も着ていませんし武器も持っていません。
ティスマン:じゃあ、私も平服で行きましょう。
ジンジャー:平服と……精霊くらいは連れて行きますか。
クランデール:武器を持たないのはなぁ。普通の鎧と剣を持って行きます。
GM:では通りから細くて長い石段がイェシュポトゥーム・カーライの頭蓋骨の口の中へと続いています。持っている松明の光の照らす範囲が、口の中を進むにつれて狭まってきているように感じます。
一同:おお〜。
GM:何らかの力が働いているのは間違いありません。足元を照らす光が弱くなってきますので、当然歩みもだんだんと遅くなっていきます。今まで見えていた壁なども見えなくなって、足元の細い石段しか見えなくなります。踏み外したら、すぐにでもコロンと奈落に落ちてしまうかのような錯覚を覚えます。
クランデール:いやー、なんか興味深くなってきましたよ。神の頭部に入ることなんて、滅多にできないことだしね。
ティスマン:ここでしかできないでしょうな。
GM:パチパチと松明の火の爆ぜる音や自分たちの足音が聞こえていたはずなんですが、近づくにつれてそれも聞こえなくなって、聞こえるのは自分の呼吸音くらいになります。で、石段を登りきると、そこには鉄の両開きの扉があります。「では、開けるぞ」とテイラー司祭が扉に手を掛けます。なお、ガルジャーンは扉が開くと同時にブツブツとメルニボネ語で呪歌を口ずさみ始めます。他の人たちはそんなことしてませんが。
クランデール:何してんの?
GM:真似してみる?
クランデール:いや、まぁ、やってみようかなぁ(笑)。
一同:(笑)。
GM:では<上位メルニボネ語>と<歌唱>ロールで。(……コロコロ)成功? では同じような調子で口ずさめます。
クランデール:興味を引かれて、思わず口ずさんじゃったみたいな感じですか。
GM:ガルジャーンもびっくりしたような顔であなたを見ます。でも呪歌を途切れさせることはありません。口ずさみながら目でそれを表します。
クランデール:じゃあ、俺も髭で(笑)。
GM:ガルジャーンは首を傾げてます(笑)。髭語は通じないようです。
クランデール:メルニボネ人だから仕方ないな(笑)。(※そういう問題ではない)
GM:鉄扉を通って中に入ると、床・壁・天井全てが同じような材質でできています。赤と茶色の斑が入った青白い材質です。硬いんですけど弾力があります。壁自体からぼんやりと光が放たれていて、しばらくして目が慣れると物を見るのに支障はないようです。
ティスマン:「よく見ておこう」。滅多にないことですからな(笑)。“ティスマン参上!”と落書きしておこう(笑)。
GM:それで問題になる、と(笑)。さて、しばらくすると、淡いピンクやオレンジ色の火の玉のようなものがあなたたちの周りを取り囲むようにフワフワと現れます。一番集まるのはガルジャーンの周りなんですが、まるで彼にバリアがあるかのように近づけません。「これは<混沌>を喰らう生物だ」とテイラー司祭が説明してくれます。
一同:ああ、なるほど。
クランデール:だからメルニボネ人の周りに来るのか。
GM:ガルジャーンが口ずさんでいる呪歌はそれを寄せ付けないためのものだそうです。テイラー「呪歌が途切れない限り、火の玉はガルジャーンのことを攻撃できない。君たちにデーモンのアイテムを置いていけと言ったのは、そういうことだ」
ティスマン:「なるほどね」
GM:テイラー「そしてパン・タン人たちを呼ばなかったのも、そういうわけだ」。ちなみに<混沌>の司祭(シャゼ)が今回パーティにいないのもそういうわけです(笑)。テイラー「では行くとしよう」。というわけで前の人の肩に両手を置いて、テイラーを先頭としたグレイシー・トレインみたいになって進んでいきます。中は迷路のようになっています。1〜3層があるんですが、テイラーは中を知り尽くしているのでスタスタと歩いていきます。やがて最上階の第3層に着くんですが、そこはドーム状です。ようするに頭蓋骨の天辺くらいな感じですな。テイラー「ここがイェシュポトゥーム・カーライ神の自我があった所といわれている」
ティスマン:「ふむふむ」
GM:ここの壁は今までとは違って石英のような材質です。光が乱反射してけばけばしい感じですね。テイラー「ここでイェシュポトゥーム・カーライ神と交信ができるのだ」
クランデール:さっきの火の玉みたいなものは、この神を倒した者なの?
GM:さぁ、何なんでしょう? それ自体も良く分からないそうです。
クランデール:<混沌>を喰らう性質だけが分かっているのか。
GM:実際問題として、何でイェシュポトゥーム・カーライ神がここで死んだのか、誰に殺されたのかということも分かっていませんしね。イェシュポトゥーム・カーライに限らず、神々は他の異世界、皆さんの行ったことのあるイエロー・ヘルの世界とか影の世界とかですが、そういった次元間をまたいで平行して崇拝されているわけですが、なんでこの<新王国>の世界にイェシュポトゥーム・カーライの遺骸があるのかということも分かっていません。
一同:はいはいはい。
GM:そういった謎いっぱいの場所なんで、火の玉がいったい何なのかも分かっていません。
さて、頭頂部に来ましたよということで、ガルジャーンは相変わらず呪歌を口ずさんでいます。テイラー「では神託を受けることにしよう」。ということで巨大な円形の部屋の中央に集まってテイラーたちは座ります。儀式的なものが、きっと始まるんでしょう。
クランデール:では壁際に引いて見ています。
GM:アッシュも同じくグロームのシャーマンなのでそれに倣います。さて、他の方はどうしますか?
ティスマン:「面白いので参加してみよう」
ジンジャー:「じゃあ俺も」ということで座ってみますか。(※ハンスヘルトとポンパドゥールも参加)
GM:アラックが「これを飲むとトランス状態になるんだ」といって髑髏マークの書かれたビンを差し出します(笑)。ではジェルプがデーモンの頭蓋骨から作った香炉に火をともしてユ〜ラユ〜ラと揺らし始めます。それと同時にタラムは持って来ていた楽器で葬送行進曲を奏で始めます(※ここで葬送行進曲のmidiファイルを再生開始)。では皆さん、瞑想状態に入ります。アラックは持ってきていた毒液を舌の先に2、3滴たらしてから瞑想状態に入ります(笑)。
一同:(苦笑)。
GM:「お前、顔色悪いのはそこに原因があるんじゃないのか!?」みたいなところはありますよね(笑)。
クランデール:ある種の薬中。
ティスマン:うん(笑)。
GM:さて、瞑想している皆さんはINT+POWでロールをしてください。
ジンジャー:INT+POWなら、結構成功するんじゃない? おりゃ! (コロコロ)……成功しちゃったよ(笑)。
GM:成功したのは……ジンジャーだけですか。96以上振った人はいませんよね? ……振ると大変なことが(笑)。
一同:(笑)。
GM:ではジンジャーは暗闇からヒュッ! と襲い来る刃物のようなもののビジョンを得ました。しかし、どうやらそれはあなたから逸れたようです。(※後々、この成功がジンジャーを救います)
ティスマン:「ん〜、何々?」(薄目を開ける)
GM:すると司祭のテイラーがトランス状態で神託を口にし始めます。テイラー「悪魔の巧妙さに注意せよ、なぜなら奴らは人間の目の賢さをすり抜け、希望の心を盗むからだ。救済者が外と内に目を光らせねば、全てが失われる。死者の脳の中の蛆虫を見よ、なぜならそれこそ裏切り者の陰謀を暴く答えとなるであろうから」
ティスマン:う〜ん、神託らしく良く分かりませんな。
GM:テイラーはトランス状態から覚めると、楽器を演奏していたタラムの腕の中に倒れこみます(※midi停止)。アラックも何らかの神託を受けたらしく、「死! 死だ! 死だ!!」と言いながら何処かへ走り去って行っちゃいました。
一同:……。
ジンジャー:「俺もクランデール卿が飛んできたダガーに倒れる夢を見たよ」(笑)
クランデール:嘘を言うなよ(笑)。
GM:(笑)。ストーンがアラックの走り去った方向を見て、「気にするな。いつものことだ」と言います。
クランデール:他の人はどんな顔をしてんの? 神託を受けた様子は?
GM:神託を受けたのはどうやら3人だけみたいですね。ジンジャーとアラックとテイラーです。
クランデール:「俺だったら神託を受けることに成功したであろう」と予測を述べます。
ティスマン:「あ、そう」(笑)
GM:何か腑に落ちなさそうな顔でクランデールの方を見ています。「何言ってんだ? この髭だるまは?」みたいな目で見られています。
一同:(笑)。
ティスマン:「悪魔の巧妙さに注意せよ、か」
GM:では再びグレイシー・トレインを組んで頭蓋骨から出ます。アラックはどうしちゃったんでしょうね? 色々と謎を残しつつ、その晩は眠りに就きます。
←戻る 次へ→
プレイレポートへ戻る
↓