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【第一波】
GM:ソーンが去ってから何時間かは蛮族に動きはありません。攻城梯子の準備をしているようですね。ようやく夕方頃になって部族民たちは準備が整ったのか、進軍してきます。恐らくはソーンと思われる人物の「オオオオオッ!」という雄叫びが上がると、それが伝播していくかのようにそれぞれの部族単位で雄叫びが上がって、わんわんと砂漠に響きます。風に乗って届いた雄叫びが、共同体を揺らします。
クランデール:なんせ人数が多いからね。
GM:千人からの人間が声を嗄らして「オオオオオッ!!」と雄叫びを上げるわけですからね。
クランデール:「怯むな!」
GM:で、太陽が沈み始めると、それを合図としてドドーッ! と進軍してきます。彼らは太陽を背にして、つまり逆光で弓矢の命中率が下がるタイミングを待っていたようですな。迫ってくる蛮族に弓兵たちが弓を放っていますけど、-20%なのでなかなか当たりません。ガルジャーンの声で「敵が来たぞ! 備えよ!!」という指示が町に響きます。ここから第一波が始まるというわけですね。
GM:フィッチが裏切り者を率いてやって来るようですよ。ガンガンガン! と物凄い数の梯子が城壁に掛けられて、蛮族たちが登ってきます。もちろん梯子を蹴り返したりもしているんですが、単純に数が半端じゃないので、まずはここを死守しなければならんでしょう。
クランデール:では我々はノームを使って梯子を倒します。
ティスマン:はい。ティスマンも出して3体ですな。
GM:なるほど。片っ端から落としていくわけですな。
クランデール:八割位の良い所まで登って来させてから倒しましょう(笑)。
ジンジャー:俺はとりあえずファイアー・ロッド(※デーモン)を使いましょう。
クランデール:たしかに、ここぞとばかりに(笑)。仲間がいると使えないからね。梯子も燃えるし一石二鳥(笑)。
ジンジャー:発射、発射と。約2分の1の確率で当たる、かもしれない(笑)。
クランデール:では左翼はノーム3体で梯子を落とさせるのと、ジンジャーのデーモンの<火炎放射>で梯子ごと焼くということで。それでも上がってくる奴もいると思うので、残りのメンバーはそれに備えましょう。出し惜しみをしても仕方ないので、デーモン・ファイターも待機させます。
GM:了解です。左翼は結構万全な感じなのですが……ノームは3体出ているんですよね? ではダイスで……(コロコロ)……クランデール卿のノームの1体に水の精霊が当てられて対消滅しました。
クランデール:どこから飛んできました!?
GM:敵の軍勢の中からですね。
クランデール:ソーンを探すけど、ソーンではない感じ?
GM:ソーンではないかもしれませんね。単純にシャーマンは他にもいますから。
クランデール:まぁ、ある程度想定していなくちゃならないことだからね。「クッ、向こうにストラーシャのシャーマンがいるということか!」
GM:そんなこんなで水際作戦もうまく行ったりしているんですが、それでも城壁に上がってくる奴らもいます。そして都合の良いことにフィッチに率いられた裏切り者の一団がやって来ました。
ティスマン:よっしゃ、出番だ。
GM:フィッチ+5人の裏切り者が「役立たずの放浪者どもめ、死ね!」ということで襲い掛かってきますよ!
傭兵団 vs コーマン・フィッチ+裏切り者、戦闘開始。
第1戦闘ラウンド
フィッチのクリティカル・ヒットがクランデール卿を襲うも、バックラーで受け流して負傷はなし(バックラーは破壊されましたが)。ジンジャーのデーモン・バトル・アックスが蛮族の一人にクリティカル・ヒットしてリンボ界送りにします。
第2戦闘ラウンド
ハンスヘルトのロルミリアン・アックスがクリティカル・ヒット! 当然蛮族は即死(6D6ダメージ)。ジンジャーはフィッチに向けてサラマンダー・ブラスト。フィッチは大火傷を負います。
第3戦闘ラウンド
ティスマンのブロード・ソードがクリティカルの唸りを上げるも、蛮族は<受け>に成功して盾を失うだけでした。
第4戦闘ラウンド
クランデール卿のブロード・ソードがフィッチへの止めを狙うも、クリティカル・パリーに迎え撃たれてポキーン。+5D6の魔剣は一度も火を吹くことなく<新王国>を去ります。ティスマンはブロード・ソードで蛮族の一人に止めを刺しました。ポンパドゥールは目の前の敵に手傷を負わせます。
第5戦闘ラウンド
ハンスヘルトがクリティカルを出してさらに蛮族を一人倒し、ジンジャーがポンパドゥールに加勢して手負いの蛮族を沈めます。
第6戦闘ラウンド
クランデール卿がフィッチに止めを刺し、戦闘終了です。
GM:戦闘は終わりましたが、それなりに被害の大きい戦いでしたね(笑)。
クランデール:大きいよ(笑)。
ティスマン:物凄い魔剣がポキーンと逝っちゃいましたからね(笑)。
クランデール:+5D6とかどこ行ったんだよ!? 一度もダメージ振ってないよ(笑)。
ジンジャー:(笑)。
クランデール:こんな役立たずのブロード・ソードに、何でフィオリアはやられたんだ?(※クランデール卿が使っていたのはフィオリアを真っ二つにしたデーモン・ソードなのです)
GM:えー、城壁の他の場所もどうやら持ち堪えたようです。退却の合図が出されて、蛮族たちは梯子を残したまま退却していきました。蛮族たちの死者は100人くらい、共同体の被害は10人くらいです。
クランデール:後はデーモン一体とノーム一体……。しかもなぜか両方とも俺の(笑)。
一同:(爆笑)。
GM:不浄の要塞の守備隊は「うおおおおおっ!」と勝ち鬨を上げています。
クランデール:裏切り者フィッチの死体を司令官の元へ運んでいきます。
GM:ガルジャーン「裏切り者の死体を梯子の残骸に縛り付けて外に掲げよ!」
あなたたちの戦いぶりを見て、町の人たちは「よくやってくれた!」と礼を述べます。さて、ここでさっきの戦闘中に時間を戻して<観察>ロールを。
クランデール:(コロコロ)よし! 成功!
ティスマン:……00、ファンブッた。
GM:ティスマンは戦闘中は目の前の敵にだけ集中していたんでしょう。クランデール卿はそんなことしているから剣を折っちゃうんですよ(笑)。クランデール卿は右翼のブルー・レディの部隊の戦いぶりに目を奪われます。とりあえずレディが半端じゃないです。ライト・メイスで登ってきた蛮族をボコボコ一撃で倒したと思ったら、シールドからアイス・ブレスをコォォォっと吐かせたりして、敵を一掃していきます。右翼にはレディの他にパッションたちもいますが、レディがその戦力の半分を担っているような感じです。
一同:おー。
GM:なお、アラックが城壁の外の蛮族の死体を見下ろして、「おお、凄い! まさに称えるべき勇者たちだ!」といって顔を輝かせています。死んだ敵に対しても惜しみない賛辞を贈っています。「ああ、俺もあのように死んでいきたい!」とウットリしています。
ティスマン:(笑)。
クランデール:……ヤク中なの?
GM:いえ、彼は死に対する憧れが強烈すぎるわけですね。不快なほど強い憧れを持っています。ブラッバドの方を見て「チッ、まだだったか……」みたいなことを言っています。
ティスマン:(笑)。
クランデール:……死ぬんだ。
GM:ミザムが懐いている鍛冶屋のラザラスが予備の剣を打ち終えたようで、一日の疲れを癒すために烏の鳴き声亭へと向かいます。彼は超然と自分の日常を送っているという感じですね。彼の周りにはブンブンとミザムが飛び回って、しきりに彼に話しかけています。彼自身はぜんぜんそれには興味なさそうですが。
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