
12
【ソーンの最期】
クランデール卿とハンスヘルトはフル・プレート・アーマーを、他のメンバーはハーフ・プレートを着込みます。デーモン・ウェポンは持ち込まずに、予備の武器をグリンから受け取って、一行はイェシュポトゥーム・カーライの頭蓋骨の中に、ソーン一味を追います。
GM:鉄の扉をくぐって頭蓋骨の中に入ります。では昨晩の道順を覚えているかを判定するために<記憶術>ロールを。
クランデール:<地図製作>じゃダメなの?
GM:いえ、<記憶術>で。そのようにシナリオに書いてあるので(笑)。
クランデール:(コロコロ)成功です! ボーナスだけでも65%ありますからな(笑)。
ジンジャー:(コロコロ)まぁ、成功するわけもなく(笑)。
ティスマン:失敗です(笑)。
GM:幸い一人でも成功すれば道はたどれますので。
クランデール:「皆、俺に続け!」 ……ヤバイな、一番前じゃん(笑)。突然ビクつき始める(笑)。
GM:では「行くぞ!」とグレイシー・トレインを組んだところで、ソーンが持っていたはずのデーモン・スピアがコロンと転がっていることに気づきます。どうやら火の玉に吸い尽くされちゃったようです。
クランデール:ああ、やっぱりそうなんだ。
ティスマン:おお。
GM:で、最上階に向けて上っていく途中、基本的には静寂が支配する頭蓋骨内部だったはずですが、どこかから「うう~」という泣き声や、「もうだめだ、俺は……!」というような絶望した声が方々から聞こえてきます。
クランデール:誰の声? 聞いたことある声?
GM:聞いたことないです。まぁ、ニュアンス的に蛮族の言葉だってことが分かります。
クランデール:取り巻きの連中の誰かの声か。
GM:悲痛に満ちた泣き声や、絶望した声、狂ったような笑い声が聞こえてきます。<記憶術>に失敗していたら、皆さんもそんな風になっていた可能性があったかもしれないわけですが(笑)。
GM:では最上階に着きます。最上階の部屋の中央ではガルジャーンとソーンが睨み合っています。二人とも呪歌を唱えながらですが。
クランデール:そうか。ソーンもデーモンのシャーマンなんだからな。
GM:ただソーンなんですが、昼間に見た彼の様相とは明らかに違ってしまっています。イラストで見せたとおり、少なくとも人間の姿をしていたはずなんですが、皮膚が緑色がかってアーマーと一体化してしまっています。アーマーからは紫色の滲出液が出ています。矢を無効化していたマントもズタズタに切れてしまっています。変貌は、おそらくザリガニイカ召喚の代償なんでしょう。
皆さんが入ってきたのと同時に、ソーンは呪歌を口ずさみながら手に持った紋様に覆われた杖を振りかぶって……。
クランデール:「そ、それは……!」
GM:パーーーン! とそれを床に叩きつけます。
ティスマン:「あーーーーーーーーーーっ!」
ジンジャー:その瞬間に立ち会ったわけですな。
クランデール:「何するんだーーーっ!」
GM:粉々になった杖からは何百という火の玉がドバーーーッと噴き出します。まぁ、これ一つ一つがPOWなわけですが、このPOWを吸収させることによって、ソーンはイェシュポトゥーム・カーライを復活させようとしていたわけです。
一同:なるほど!
GM:何百という火の玉は渦巻きながら呪歌を唱える二人の頭上で旋回し、ソーンは勝ち誇ったような笑みを浮かべます。壁際にはアッシュの首元にナイフを突きつけている蛮族がいて、彼女を人質にガルジャーンにここまで案内をさせてきたようです。
クランデール:まだ他にもいるの、蛮族は?
GM:います、います。あなたたちに気がついて、3人の蛮族たちが向かってきます。
久しぶりにデーモン・アイテムによるブーストなしの戦闘です。
傭兵団 vs 蛮族の戦士3人。
第1戦闘ラウンド
ティスマンがクリティカル・ヒットで蛮族1人を無力化。ハンスヘルトもクリティカル・ヒットを出して蛮族のシミターを折ります。その武器なしの蛮族にジンジャーが深手を負わせます。さらに達人のクランデール卿が突き返しで蛮族1人を葬ります。
第2戦闘ラウンド
ハンスヘルトのロルミリアン・アックスが深手を負っていた蛮族に止めを刺して戦闘終了。
GM:3人の蛮族と戦っている内に、ソーンはキョロキョロと辺りを見回して、何だか計画通りに行っていないぞ? みたいな様子を見せます。火の玉は相変わらずソーンとガルジャーンの頭上で渦巻いています。どうやら復活は失敗したようです。するとソーンは「馬鹿なぁぁぁぁぁっ!」と絶叫します。当然呪歌が途切れるので、火の玉がザァッとソーンに殺到します。
一同:あああ!
GM:火の玉は実体がないのでソーンの身体の中に次々と消えていって、ソーンの眼球がボン! と破裂します。バタリと彼は倒れました。
クランデール:割れちゃった杖はもう欠片になっちゃってるわけだよね?
ジンジャー:力を失っちゃっているみたいな。
GM:船長の魂の在り処ではない、ということは一発で分かります(笑)。
ティスマン:「……また違ったか」
GM:アッシュにナイフを突きつけていた蛮族はソーンが倒れたのを見てナイフを捨てて逃亡しました。アッシュはガクリと膝をつきます。
ティスマン:「大丈夫か!?」
GM:ガルジャーンは呪歌を歌ったまま、ソーンを指差して首を掻き切る仕草をします。
クランデール:では俺はアッシュを助け起こします。
ジンジャー:周りを警戒します。
ティスマン:では首を落としましょう。とう! 首級を取りました!
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