貧しい人々を悪党たちから救う3人のアミーゴ、という西部劇サイレント映画シリーズで売れっ子になったラッキー、ダスティ、ネッドのトリオ。 いきなり次回作のことで映画会社とモメてクビになってしまう。
着ていた服まではがれて放り出された3人組。
しかし捨てる神あれば拾う神あり、さっそく次の仕事の依頼が舞い込む。
「村に来て『ひどいエルワポ』をどうにかして欲しい」
よく解らんがエルワポという大根役者がいるので俺たちにビシッと本物の芸を見せて欲しいらしいぞ、と勝手に勘違いした3人のアミーゴは、さっそく村に向かう。
しかし、実はエルワポというのは本物の盗賊だったからさぁ大変……。
ちょっとおマヌケな3人が、本物のヒーローになるまでの奮戦記。
どういうわけか、福岡では「プラトーン」と同時上映だった。
「プラトーン」目当てで観に行ったので、朝一回だけ上映される本作を観たのは単なるついでに過ぎなかったのだが、すっかりハマってしまった。
実はこれはぼくだけじゃなかったらしい。 客席大爆笑。
特に面白かった場面は「歌う木」のそばで「透明の騎士」を呼び出すところ。
どういうわけかこの辺りだけファンタジーなのだが(いや、よく考えれば全部ファンタジーか?)、ほとんど何の意味も無く挿入されたこの場面が妙に笑えて気に入った。
スティーブ・マーチン、チェビー・チェイス、マーチン・ショートのトリオが芸達者でとにかく楽しい。
よく知らないけど3人とも "Saturday Night Live" (フジテレビ「ひょうきん族」の元ネタらしい)出演者だそうな。
スティーブ・マーチンは「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」のサド歯医者と本作で好きになった。
チェビー・チェイスって確かリアルな透明人間ものに出てなかったっけ。
マーチン・ショートはこの後に「インナースペース」で堂々主役。 でもその後はあんまり見かけないなぁ……。
なお、本作は Microsoft Cinemania 97 の "Martin Review" と "Ebert Review" では共に酷評をくらっている。
「この映画がすごい!」の123ページでは、必見の痛快ラテン・アクション映画として紹介されていた。
あくまでコメディなんだけど……まぁそれもよし。 最後はきっちりキメてくれるしね。
1997-09-15