

発掘現場
CM:ハゲタカによるアクシデントをものともせず(本当にものともしなかった!)、ジープは月の砂漠を進みます。その後は特に何事もなく、翌々日の夜明け少し前に発掘現場に到着します。
前方に発掘現場らしきものが見えてくる。大きな砂の塚が重機や人力で脇に押しやられている。しかし今、そこで働いている人はいない。キャンプファイアーの揺らめきが夜空に火花を上げている。火の回りには3人の男が身を寄せ合っている。君たちが近づいて行くと、考古学的事業の全貌が見えてくる。砂漠に巨大な穴が掘られ、側面には板が張られている。その区画全体に数多くのテントが散らばっている。およそ2ダースの蓋の閉まった石棺が点在している。左手には1台のブルドーザーと数台のジープが停まっている。
右手には、君たちの調査に常につきまとっていた謎と恐怖の源がある。トトメス・ザ・エルダーの墓だ。その入り口は夜そのものよりも、なお暗い。
ミスフィンは傾斜路をジープで降り、キャンプ場に入る。火の近くにいた男たちの1人が立ち上がって、車に歩み寄る。「アリ! ずいぶん早いな。そっちは友だちかい?」。
アリは男をアサートン博士の元助手で、現在は発掘現場の責任者であるジョン・マイルスと紹介する。ミスフィンは君たちをアメリカから来たアサートンの友人だと紹介する。それから彼は君たちを連れて墓に入る許可を求める。
マイルスは言う。「う~ん、分からんな、アリ。若干規則違反だと、君にも分かっているだろう」。
ミスフィンはイライラと空を見上げる。日光が差し始める。「なぁ、ジョン。彼らはジムの最大の発見を見たいんだ。彼らは親友だったからな。それに、彼らが何かを傷つけるような事はないと、僕が請合うよ」。
「う~ん、たぶん後でなら……」。
「頼むよ、ジョン」。
ずうずうしくも、ミスフィンは墓の入り口へ歩いて行って、付いてくるように合図する。しかし君たちが動こうとする前に、火に当たっていた残りの2人の男たちが君たちの前に来てゆく手を阻む。彼らは2人ともライフルを持っている。
それから彼らはにっこり笑って、武器を投げ捨てると、瞬時にメリテトとトトメスに変わって、悪夢が始まる。
CM:マイルスは恐怖の悲鳴を上げて逃げ出しました。……どうでも良いけど、トトメスとメリテトは発掘現場の作業員に成りすまして皆さんを待っているとか、とにかくマメですよね(笑)。彼らは人間に化けて、何日か発掘現場で働いていたらしいですよ。
ニコラス:面白すぎだろ。演出に凝るね(笑)。
トム:(笑)。
CM:「にっこり笑って、ライフルを投げ捨てて、マミーになって襲ってくる」とか無邪気で好感が持てる(笑)。
ニコラス:可愛らしすぎだろ(笑)。
CM:では恐怖判定です。ミッション・クリアの条件はここを突破して、ピラミッド内の玄室で日の出に合わせてスクロールを読み上げる事です。頑張りましょう。シカゴでマミーたちを一度倒しているので、恐怖判定へのペナルティはありません。
スティーヴ&ニコラス:H成功。
トム:C成功!
CM:くららは……失敗。くららはここでこのシナリオをドロップアウトするかもしれません(笑)。現在意志力を7ポイント喪失して、逃走ラウンドは……2!
一同:おお!
スティーヴ:これならまだ勝負になりますよ。
CM:ミスフィンは-35%を受けるので……当然失敗。現在意志力を16ポイント失って、逃走ラウンドは……1!
スティーヴ:いや、逆にお前はすぐに戻ってこなくても良いだろ!(笑)
トム:逃げてくれれば良かったのにねぇ(笑)。
CM:ではイニシアティブですね(ニコラス→メリテト→トム→トトメス→ミスフィン→スティーヴ→くらら)。
ピラミッドの入り口前での攻防戦が始まります。
【1ラウンド目】
ニコラスは移動して銀のヌンチャクでトトメスを攻撃、手傷を負わせます。メリテトは精神集中を開始。トムは乱戦を予期して至近距離で銃を使うために接近します(乱戦になると、銃の命中率は極端に下がるのです)。トトメスはイビルウェイの準備のために精神集中を開始。ミスフィンは全速力で逃走。スティーヴはアートを使うべく精神集中を開始。くららは逃走。
【2ラウンド目】
ニコラスの3回攻撃をトトメスに集めますが、倒しきれません。
メリテトは主を守るために《負傷》ディシプリンをニコラスに集中。ニコラスは現在活力を0にまで下げられて気絶します。ニコラス、危うし!
トムは倒れたニコラスの前に立っているトトメスに銀の弾丸を撃ち込みます。そして……。
CM:くっ! トトメス、落ちました。
一同:よしっ!
CM:トトメスはザラザラと塵になると、旋風に乗って跡形もなく消え去りました。塵を乗せた旋風はヒュ~っとピラミッドの奥へと消えました。
スティーヴ:玄室へ行って復活か。
スティーヴは用意していた《防御球》ディシプリンを張って、その中にメリテトを捕らえます。さらに一発だけ撃てる拳銃は自動的にC成功。メリテトは大ダメージを受けます。
【3ラウンド目】
メリテトは全速力で《防御球》の有効範囲外、ピラミッド内部へ逃走します。
トムは逃げるメリテトの背後から狙い済ましたリボルバーによる遠距離射撃! 全速力で逃げるメリテトに命中させるには-60%ペナルティが付きます。
トム:ま、いいか。命中率12%で撃ってみます。(コロッ)01!!
一同:キタ!!
スティーヴ:ここでの01はヒーローですね。全部持っていかれました(笑)。
ニコラス:まったくです。
CM:走っていたメリテトはそのままザラッと崩れて、旋風と共にヒュ~っと。
一同:ふ~っ。
CM:ニコラスはトムの弾丸に救われましたね。次のラウンドまで行っていれば、トトメスかメリテトがニコラスにとどめを刺すはずでした。
ニコラス:そうだったのか!
スティーヴ:とりあえず、気絶したニコラスを復活させないと。
トム:《活力回復》のディシプリンがありますよ。
ニコラス:それでしょう。お願いします。
トム:成功率は56%なんだよね……(コロコロ)48! よし、成功。自分の現在意志力を(コロコロ)2ポイント失って、1D10回復させます。(コロコロ)……1!(爆笑)
スティーヴ:まぁまぁ(笑)。プラスになったことが大切でしょう。これで意識を取り戻しますよね?
CM:まぁ、少し休憩するくらいの時間はあるでしょう。
ニコラス:負傷ボックスを7失っているので、現在活力の上限は36まで下がっています。(※ニコラスの現在活力の上限は50ですが、負傷ボックスを失っている時は、失っているボックス数×2の分だけ、現在活力の上限値が下がります)
スティーヴ:では30秒くらいで36までは回復しますね。
ニコラス:よし。これでとりあえずは戦えるだろう。
CM:日の出まではあと10分を切りました。
スティーヴ:「急ごう!」。
|