織本:とても寝る気にならないので、ネットでもして、2ちゃんねるのオカルト板の「洒落にならないくらい恐い話を集めてみない?」スレを見ています。 キーパー:よりによって洒落怖(笑)。でも、荒れてました、いつも通り。アイカゴとか来て、大荒れです(笑)。 織本:(笑)。あまりの馬鹿馬鹿しさに勇気付けられました。 キーパー:では8:00頃です。完全に夜は明け切っています。あれ以来人影は見かけません。 織本:日曜日か。夕方から肥田の通夜か。この部屋にいるのは怖いので、意を決してイメの森へ向かいます。調べておいた小関家と黒田家のあたりに行きます。ガサガサガサ。 キーパー:松の木立に囲まれた空き地が件の場所です。落ちて枯れた松の葉がクッションになっているような所です。頭上にも木々が繁茂しているので、光が届かないような感じですね。 織本:薄暗い感じか。しばらくあたりを見渡してみます。 キーパー:土が剥き出しになった部分があります。そこには体育座りをした人間大(SIZ 6)の岩がドカンと鎮座しています。その岩に行くと、そばにブルーシートが杭と小石で地面に留められています。大きさ的には2×2メートルくらいでしょうか。 織本:「なんだこりゃ?」。ペロッとめくってみます。 キーパー:その下には、何か、骨っぽいものが……。SANチェックを(※成功して喪失なし)。生々しい骨というよりは、黄変して朽ちかけたような骨です。 織本:そうか。考古学的な骨って事か。博物館で見られるタイプの人骨なわけね。死体というよりは遺物か。 キーパー:骨は全身揃っています。どうやら、ボロボロになったスーツを着ているみたいです。岩に向かってパタリと倒れているような姿勢です。 織本:おお、埋葬されている感じじゃなくて、行き倒れて埋まっていたような感じなのか。1人だけ? 1人だけか。ブルーシートは比較的最新のもの? キーパー:ブルーシートは新しいです。置かれてから1週間は経っていないでしょう。 織本:最近これを……。という事は人骨が掘り出されたのも最近なんだよね? 他に何か目ぼしい証拠はないですか? キーパー:では<考古学>か<医学>ロールを。 織本:う〜ん、失敗。 キーパー:詳しいことは分かりませんが、頭蓋骨の右側が陥没しています。 織本:! 殴られてるのか。 キーパー:それと左手の指が3本ないですね。 織本:殺されて、指を奪われて、か。指が何を握っていたかは分からないけど。撲殺されたっぽいな。 キーパー:そんな話を、どこかで読みましたね。 織本:これが小関氏か。何かこれが小関氏であるという証拠になるようなものはありませんか? キーパー:じゃあ、一応<目星>してみますか。 織本:(コロコロ)OK。 キーパー:この遺体は、おそらく、岩に向かって何かをしている所を、後ろからガツンとされたのでしょう。 織本:岩を持ち上げるのはダメとしても、押して動かせそう? キーパー:可能かもしれません。 織本:岩の表面には変な文字が刻まれているとかそんな事はないんだよね? それだったら、押して動かせそうだったら、押してみます。 キーパー:では、STRと岩のSIZの抵抗ロールで解決しましょう。STRはいくつでしたっけ? 織本:5(笑)。 キーパー:(笑)。では、振ってみてください。 織本:(コロコロ)33。 キーパー:動きました(笑)。ず、ず、ずーっと。 織本:倒れている骨の向こう側に向かって押します。ず、ず、ずーっと。 キーパー:全身全霊の力で2分くらい取り組むと、とりあえず「移動させたゾ!」というくらいには移動します。息はぜぇぜぇ言ってます。動かした岩の下にあった小さな空洞から、油紙に包まれた紙束が見つかります。空洞の上に岩が置かれていた、という位置関係になりますか。 織本:さっそく油紙を解いて中を拝見します。 キーパー:残念ながら、泥や水が入ってしまって半分以上読めなくなってしまっています。書かれている文字は日本語です。どうやら日記の一部のようです。日記の署名は「小関修二郎」となっています。 織本:本人のものか。読めるところをざっと読んでみますけど。
織本:ふ〜む。 キーパー:判読できる箇所は以上ですね。 キーパー:肥田君の通夜は18:00からです。 織本:とりあえず、肥田家に行きます。通夜の準備でバタバタしているんだろうけど、お父さんに会います。「こんな時に大変申し訳ないのですが……」と前置きして、「健司君が生前にしていた研究の手伝いをしていまして、時々イメの森で色々な物を見つけては彼に調査を依頼している老人がいたらしく、その人物から託された物を私が預かっているんです。その老人について、何かご存じないですか?」。 キーパー:「どうでしょう? 私も健司の学業の事についてはあまり知らなかったもので。もしよろしければ、健司の部屋に入ってもらって、何か手がかりになるものがあるか見て頂ければ。その方が健司も心置きなく旅立てるでしょうから」。 織本:「では、失礼します」と言って入らせてもらって、交友関係の手がかりを探します。 キーパー:では部屋はフィギュアだらけです(笑)。しかもキャストオフできるタイプのフィギュアばかりです。しかもキャストオフしたまま(笑)。「は、恥ずかしい息子で……」みたいな。 織本:(笑)。では、手記とか、申し訳ないけどPCとかを見せてもらって検索をかけます。 キーパー:じゃあ、お父さんは通夜の準備で呼ばれて席をはずします。「あまりこのフィギュアの棚には手をつけんであげてください。息子が、息子がね……」と言って立ち去ります。 織本:そこは華麗にスルーします(笑)。<目星>で良い? (コロコロ……)成功。 キーパー:彼はメーラーをThunderbird使っているんですが、そのアドレスブックに「戸張源吉」という、彼の交友関係にしてみれば明らかに年齢を感じさせる名前と、イメの森に程近い住所が記録されています。 織本:電話番号とかは? キーパー:電話番号は記録されてないです。住所だけですね。メールアドレスにも「メールなし。プギャwww」と書かれています。 織本:(笑)。 キーパー:それと、机の下のゴミ箱の脇に「イメの森近くに宝石(?)」という走り書きが落ちています。電話をしながら取ったメモのような風情です。キャラクター物のメモ用紙の裏にかかれています。しばらくするとお父さんが戻ってきます。「何か見つかりましたか?」。 織本:「手がかりになりそうなもの、探していた老人の連絡先が分かりました」。 キーパー:「もし息子の事故の事を知らなかったら、その方にも教えてあげてください。でも、そのご老人には息子の棚の物の事は、どうかご内密に……」。 織本:それはスルーして(笑)。通夜が終わったら、その老人の住所へバイクを飛ばします。 キーパー:なお、摩周は通夜には来ませんでした。 |