layer12 -LANDSCAPE-

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LANDSCAPE
「風景」
世界の景観

「なあんだ、世界なんて
こんなに簡単なものだったの。
あたし全然知らなかった。
あたしにとって世界は
ただ怖くって、ただ広くって、
でも判ちゃったら、なんだかとっても楽...」
玲音は何故か何時もより明るく、楽しそうだ
「どうゆう事なのよ、玲音..」
いぶかしむありす、その時携帯NAVIにメールが届く、
「きもちちがつたわればだいじょうぶ」
「きおくなんてただのきろく」
「いやなきろくなんてかきかえてしまえばいい」
動揺するありす「そんなのって...」

ノイズの中にレインが映る、
「人は人の記憶の中にしか実体なんか無い、だからいろんな私がいたの」
「私がいっぱいいたんじゃ無くて、いろんな人の中に私がいただけ」

サイベリアでタロウがHMD型のNAVIをつけ、突然笑いだす
「俺、天使とキスしたんだぜ」....心配そうにミューミューが見ている。

WIREDのNewsでアナウンサーが喋っている、「玲音を好きになりましょう」
玲音 レイン れいん lain 反復するメッセージ....

デウスが人について語る、「肉体も機関にすぎない...人は元々繋がっていたのさ」

坂の上に玲音が立っている、気持ち良さそうに風を受けている....
電線の音も、人のざわめきも今は聞こえない、振り向いて....

黒服の男達が黒沢と揉めている、「俺達ははめられたんだな?」「どこに逃げるっていうんだ!」
「そうだね、電話も電線も無くて、衛星がカバーしてないエリア...」そんな所がある筈も無い。
「デバイス無しで、リアルワールドとワイヤードを繋いでどうするんだ?」
「素敵な事が起こるのさ..楽しみじゃないか」、黒沢はその場を去る。
男達は叫びながら倒れる、その目に映っている者は、レイン....。


ありすが玲音の家を訪れる、家の中はNAVIが増殖して異界の様だ
恐怖に震えながらも自らを奮い立たせて、玲音の部屋に入る...
夥しいコードの中から、玲音がゆっくり体を起す、
どうして自分だけ元の記憶が残っているのか...泣きながら尋ねるありす。
「ありすだけは、私が繋げなくても友達になってくれた...嬉しかったの...」
自分が領域を崩す実行プログラムで、皆アプリケーションでしかないとも...
「ありすだって、誰だって肉体なんて、要らないのホントは、」

ありすが、玲音の頬にゆっくりと触れる、「違うよ.....」
「よく判らないけど、玲音の言ってる事、間違ってると思う...」
「こんなに冷たいけど、生きてるよ、玲音の体....あたしだって、ほら...」
お互いの鼓動と温もりを確かめる二人、何故か笑みがこぼれる...
「どうしてドキドキしてるの?」
「怖いからだよ、怖いからドキドキしてる...」

「肉体を失う事が怖いのさ。」、デウスが現れるが、ありすには見えない
「判らないのは、あなたの事、神様...」
「あなたに出来た事は、デバイスを開放する事、ネットワークが無ければ何も出来なかった」
デウスは、人の進化に伴って生まれたそれに、更に高い機能を持たせる権利が自分にはあると言う...

「その権利、誰がくれたの?」
言葉に詰るデウス、「まさか!本当に神がいるなどと!」、叫びながら実体化するデウス
「あなたはWIREDでは神様だった、でもそれはWIREDが出来る迄待っていた、誰かさんの代理の神様....」
襲いかかるデウスに、部屋中のNAVIが意志をもった様にぶつかる!


to Be continued Next layer 「EGO」

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