Undead & Buried

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9月19日・前

【続々・捜査:ニコラスの場合】

CM:では、まず図書館のニコラスから。<捜査><ジャーナリズム>の好きな方で段階判定をしてください。
ニコラスどちらも成功率は同じなので、<ジャーナリズム>で……(コロコロ)……H成功。
CM:デニス・リードはそこそこの規模を持つ出版社「トルネード出版」の副社長です。彼の死は、追悼式で短い弔辞を述べた社長トーマス・バーカーによって悲しみとともに迎えられました。
ニコラス社長はトーマス・バーカー? バーカー・キッチンのバーカー?
CM:綴りは同じですな。
ニコラスそれについて調べてみよう。(<捜査>の段階判定)……H成功。
CM:地元のビジネス誌を調べていると、以下のような記事を見つけます。「トルネード出版はここ数年で業績を伸ばした出版社です。大躍進はトーマス・バーカーの方針の下、2009年に始まりました。雑誌から参考書まであらゆるものを出版するトルネード出版は、地域内でもっとも大きな成功を収めています」。「グランド通りの古くからのコミュニティにある小さなランドマーク、JDキッチンは最近業績を悪化させていました。2008年度の業績不振によりレストランは深刻な状況になりました。オーナーのジェイソン・ドッブスは以下のように言っています:「こういう時には停滞が予想されているものだ。何とかなる」。2009年の冬に、JDキッチンはバーカー・キッチンと改名して業績を持ち直しています」。
ニコラスキッチンはバーカーに買収されたのか……? トルネード出版の所在地は?
CM:このセントポールです。そして例の10ブロック内に社屋はあります。
ニコラス……! なにやら関係がありそうだな。社長のトーマス・バーカーについては何か分かりませんか?
CM:そうですなぁ……<ジャーナリズム>で。
ニコラス(コロコロ)M成功です。
CM:トーマス・バーカーは2009年になって突然飲食業にも手を伸ばしたらしいですよ。
ニコラスんん〜? これは間違いないな。「トルネード出版」が浮上してきましたよ。



【続々・捜査:トムの場合】

CM:ニコラスが図書館で四季報を調べている頃、トムは何をしているんでしたっけ?
トムスローン大通り2982番地に住むレナ・ペーラの所へ行って、詳しい状況を教えてもらいます。特に首なしの人影の背格好とか、風体とか。
CM:了解です。しかし、目撃者と会えるかどうかは幸運度にかかっています(笑)。
トムホントかよ!(笑)
CM:トムの幸運度は50ですので、35%の一般判定をどうぞ。
スティーヴ-15%らしい(笑)。
トムCIPは3ポイントあるんだよね。ここで使っておくべきなのか?
スティーヴ使っておけば、成功は約束されますからね。
トム今が使い時か!? う〜ん、よし、使っておこう。これで成功は約束されたけど、一応ダイスは振っておきます。(コロコロ)……99!!
一同:(爆笑)
CM:使っておいて良かったですねぇ(笑)。CIPで失敗→成功となってレナ・ペーラと会えました。(レナ・ペーラ)「ああ、あの事件のことですか? 警察に話した通りだし、もうあまり思い出したくないんですけど……」。ということで<捜査>の段階判定で聞き込みを行ないましょう。99を振っちゃダメですよ(笑)。
トムここはさすがにCIPは使わずに……(コロコロ)……く〜、M成功か。
CM:(レナ・ペーラ)「襲撃が始まった時、近くにはそれを見守る人たちが数人いました。私は助けを呼んだけど、その人たちは何をするわけでもなく見守っていました。ゾンビが襲撃をやめた時、見守っていた人たちは既にいなくなっていました」。
トム傍観者がいたけど、通報するでもなく、助けるでもなくっていうこと?
CM:そのようです。遠巻きに、数名の人間が襲撃を傍観(?)していたということです。頭のない人影との距離はそれなりにあったそうなので、ゾンビ・マスターの仲間かどうかまではハッキリとしませんな。
トム「首のない人の風体は分かりませんか? あるいはその傍観者たちの服装とか?」。
CM:(レナ・ペーラ)「暗かったのでどちらも分かりません」。「名探偵コナン」の犯人みたいな風体だったそうです(笑)。
一同:それは分かんねーわ(笑)。
トムう〜む。でも、何だかレッサー・ゾンビ・マスターの単独犯ではない事が見えてきたな。まだ時間は残っている? じゃあリード氏が埋葬されているレイン=リザーバー墓地へ行って、少し技能を使って調べてみるか。
CM:例によって犬を連れた管理人がいます。スティーヴの言っていた通りですね。「いらっしゃいませ。何をお求めですか?」。
トム「ゾンビを一つお願いします」(笑)。……とりあえず、墓地の敷地内のマンホールの位置とか、掘り返されたような跡がないかとか、そのあたりを調べますよ。
CM:では……知覚力で判定かな。
トム知覚力は65。えいやっ! ……失敗。
CM:管理人の飼い犬マックスがじゃれ付いてきて、調査どころではなくなりました(笑)。
トム(笑)。……今日はマックスは元気なんですか?
CM:元気ですね。トムの顔をべろべろ舐め回しています。墓場内にもマンホールはいくつかありますが、特に怪しいものは発見できませんでした。



【続々・捜査:スティーヴの場合】

スティーヴ空き家の登記を調べます。<捜査>はM成功。
CM:7533番地の持ち主は市です。かなり前からセントポールが管理しています。
スティーヴ鍵の管理も市がしていると考えてよさそうですね。借りちゃえば良いんじゃないですか、この物件?
ニコラスなるほど! ……でも地域の再開発を進めているくらいだから、市はあまり貸したがらないかもしれないな。隣のデイモン=プライヤー・センターも閉鎖されようかってくらいだからね。
CM:(そのアイデア、いただきですよ!)ローン・オーク・アパートも含めれば結構大きな敷地が売りに出せますからね。市が7533番地を貸しに出す可能性は低いでしょう。借りられるとしても、地元の人限定とか、身分照会に時間がかかる可能性は高い。
スティーヴ下水道地図については<捜査>でC成功。
CM:下水道地図はありません。非公開です。ただし、C成功しているので分かりましたが、バーカー・キッチンは現在は使われていない下水道の管理維持施設の上に建てられている事が判明しました。
スティーヴ……なるほど〜。
CM:施設は当然地下にあります。つまり、バーカー・キッチン周辺の地下には使用されていない空間があると推測されます。
ニコラスそうだ! ついでにバーカー・キッチンの登記も調べてもらおう。携帯電話でそのようにスティーヴに。
スティーヴ「ああ、分かった」。(コロコロ)<捜査>はM成功。
CM:M成功なら充分です。バーカー・キッチンの現在の持ち主はトーマス・バーカーですよ。2009年の冬に名義変更されています。
スティーヴトーマス・バーカーですかねぇ、焦点は。
ニコラスまったく無関係ではなさそうだね。
トムうむ。



【続々・捜査:くららとロス博士】

ニコラスくららとロス博士はどうしているんだっけ?
CM:え〜と、くららとロス博士は襲撃現場の調査をしていましたが、ロールを全部失敗して手ぶらで帰ってきたことにしましょう。
トム(笑)。
ニコラスNPCだからね(笑)。



【ゾンビーズ!】

CM:皆さんは調査を終えて偶然、同じタイミングでロス博士の家の前でばったりと集合しました。
ニコラス「お! あれ!? 偶然じゃーん!」。
CM:(くらら)「今日はロール、全部失敗しちゃった!」。
トム(笑)。
CM:さて、5人が肩を並べて博士の家まで歩いていると……。

 空を暗闇が覆い、再び夜明けに向かってゆっくりと時を刻むアンノウンの時間となる。千切れた雲が都市の景観の上を流れ、遠くに見えるわずかな星々を霞ませる。ほぼ無風の秋の空気は不自然に冷たい。今夜は何かが違う。
 物陰はこれまでもしばしば消極的に危険なものであったが(アンノウンのクリーチャーが隠れているのだ)、今は積極的な脅威になったかのように見える。活発で不吉な。屋外の闇の中に隠れる悪意ある知性を感じられるかのようだ。

一同:んん〜(笑)。
CM:知覚力の一般判定をしてください(全員成功)。了解しました。では……(ゴソゴソとミニチュアを取り出し始める)。
ニコラスいや、出さなくて良いから(笑)。
CM:1、2、3、4……(ゴソゴソ)。
ニコラスえ? 何個出すの?
トム凄い勢いで、数が、どんどんと(笑)。ゾンビ

 ロス博士の家に歩き出すと、大きな黒い影が近くの木から離れて、君に近寄ってくる。接近したところで、よろめく足取りでゆっくりとこちらへやって来るそれが数体の人間大のものの集団である事が分かる……未知なるものの違和感が強まる。もう少し後に、もう一つの影が現れた。そしてもう一つ。
 満月までもう少しの月が、よろめく人影に青白い光を投げかける。4人いる。
 そして6人に。
 さらにもっと……少なくとも10人いる。
 色を失った月光が闇のレリーフに彼らの輪郭を描き出す。その人影は腐敗していた。古い朽ちた手足で、君たちの安全地帯に向かって疲れ知らずに行進してくる。棍棒や棒を手に持って……ナイフや錆びた鉄パイプを持つものもいる。影から出現したゾンビは君たちを取り囲み、輪を狭めてくる。しかし彼らのずっと背後に、背の高い、痩せた人影が立って、命令を送っている。この距離からその容姿をうかがう事は難しいが……頭がない事だけは分かる。
 死者の行進が迫ってきて……。

ニコラス「向こうからお出ましってわけか。やってやろうじゃないか!」。
CM:(いそいそと敵ミニチュアを15体並べる)どうやら、正確には15体いるようです。
ニコラスあれー!? 10体じゃないの!?
スティーヴ“少なくとも”10体はいるってことでしたから(笑)。
トム大所帯だな(笑)。
CM:このシナリオ用に『ゾンビーズ!!!』のコマを買おうかとも思ったのですが、結構お高いのでやめました(『Innsmouth Escape』の深きものどものコマを使っています。エンヴォイたちのコマは『アーカム・ホラー』の探索者ミニチュアを使用)。

 ゾンビは不気味に沈黙している。実際、家と庭の近くでは何も聞こえない。何らかの力がエリアに降りたかのように、すべての音が消えている。

CM:周辺にサイレンスの魔法がかかったようなものだとお考えください。アンノウンの力が働いているのでしょう。これで拳銃を使っても、とりあえず音だけは外部に漏れません。
スティーヴ好都合ですね。
CM:しかし、こんな戦闘やっても良いゲームなんだな、『Chill』って(笑)。20人もキャラクターが入り乱れる戦闘とかって、どんだけだ(笑)。
ニコラスまさに乱戦だよね(笑)。
CM:それでは戦闘、レディ・ゴー! と、その前に恐怖判定ですね。

 ロス博士も含めて恐怖判定に失敗したエンヴォイはいませんでした。ゾンビたちは必ずイニシアティブは最後になるというルールがありますので、先攻はエンヴォイたちです(ゾンビ・マスターと思われる1体は遠くから様子をうかがっているだけです)。
 <レイピア>の「師範」であるロスと<マーシャルアーツ>の「師範」であるニコラスが前線を作って、トム、スティーヴ、くららがゾンビの頭部めがけて射撃するという作戦です(『Chill』のゾンビは頭部に弾丸を撃ち込むと一撃で倒れるルールです)。
 乱戦への発砲のペナルティを受けつつも射撃隊は次々とゾンビへのヘッド・ショットを決めていき、多少の傷を負ったものの、5ラウンドで8体のゾンビを葬りました。

CM:残りのゾンビたちは逃げて行きます。逃亡するゾンビたちは開いていたマンホールの中に無造作に飛び込んでいったり、ドブ川にバシャーンと頭から突っ込んでいったりして姿を消します。
ニコラス「やはり、下水道を移動手段に使っているらしい」。
トム「ついに警告に来たのか……」。首なしの奴は?
CM:気がつくと、姿が消えています。おそらく、マンホールかドブ川へ逃げ込んだのかと。
トム「どちらにしても首と両手を見つけないことには襲撃を止める事はできんだろうな」。
スティーヴ「うむ」。
CM:周辺の喧騒が戻ってきます。
スティーヴ死体(※倒したゾンビ)は転がったままなんですよね?
CM:確かに。
スティーヴ匿名の通報をしておきましょう。「何か、死体が転がっているんですけど!」。

 通報により駆けつけた警察官も途方に暮れる死体散乱事件は、付近への聞き込み(当然ロス宅にいたエンヴォイたちも事情を聞かれましたが、しらを切りました)が行なわれたものの、有力な手がかりが得られないままとなります。
 腐乱死体がいきなり何体も現れたので警察も混乱したでしょうが、その様子を捜査中に見せる事はありませんでした。もちろん、エンヴォイたちも余計な事を口に出したりはしません。
 ローズロウン・レーンのこの一角は、深夜まで多数の赤色灯が回っていたのでした。




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