Undead & Buried

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9月20日

【続々々・捜査】

ニコラス昼くらいまで休息して、動き出しましょう。
スティーヴ落とし戸をあけるツールを手配します。
CM:簡単なドリルや工具ならばホームセンターで手配できるでしょう。問題ありません。
スティーヴあとは「カッター家」ですね。何者なんだ?
CM:それを調べるのは<捜査>の段階判定でどうぞ。
ニコラスH成功。図書館とか役所の書類を閲覧したりするのかな?
CM:カッター家はレイン=リザーバー墓地に霊廟を持つ、セントポールの名家の一つです。
ニコラスカッター家の人物が事件に関連しているということはあるの?
CM:今のところ、カッター家の人物が命を狙われたり、事件に巻き込まれたという情報はありませんね。
ニコラスでも、あれだけの数の人数が死んでいるわけだよね?
スティーヴ霊廟の中から死体を調達しているのだとしたら、かなりの数があるんじゃないですか? 名家ということであれば歴史も古いでしょうし、傍系の親族まで含めればかなりの死体があるはずですよ。
トムカッター家の人が大量に死んだとか、そういう不審な記事はないよね?
CM:ありませんね。ぽつぽつとカッター家関連の人物の死亡記事がお悔やみ欄に載っていたりもするでしょうが、異常なペースや死因によるものではない、自然死的なものです。
スティーヴ怨恨の線かどうかは分かりませんが、豊富な死体供給所として狙われたんでしょうね。
CM:手っ取り早く大量の死体を手に入れる場所としては、霊廟はうってつけですな。
ニコラスなるほどね。それは確かにそうだな。
スティーヴそうなるとレイン=リザーバー墓地に「頭」がある可能性があるので、行って確保できるのであれば確保しておきたい所ですね。昼にドリルで落とし戸を開けて、夜になったら霊廟ですかね?
CM:ああ、わざわざ夜に霊廟なわけね(笑)。ナイス演出ではありますが。
スティーヴ昼間の墓地には管理人の目がありますからね。



【落とし戸の下】

CM:工具を使えば落とし戸を開けることは簡単です。充分な手掛かりを作って引き剥がす、というような感じですかね。ドリルを扱う人は器用度で一般判定をしてください。+30%で良いです。失敗すると大変な事になります。
スティーヴ(コロコロ)27。
CM:OK。落とし戸は開きます。落とし戸の下はすとーーーんと垂直に落ち込む穴になっています。
ニコラスん? 懐中電灯で穴の底を照らしてみるけど?
CM:底にはゴミが溜まっているようです。デニス・リードの頭部らしきものは、とりあえず見えません。穴の深さは10メートルくらい、大きさは1×1メートルくらいの狭いものです。穴の内部はレンガ壁になっています。
ニコラス命綱をつけて下に降りてみます。
CM:了解です。敏捷度の一般判定で降りられます。それに失敗したら<アクロバット>技能の出番ということで。
ニコラス(コロコロ)29、成功。
CM:無事に底まで降りられました。足元には木屑などのゴミしかありませんが、降りている途中にも気付いたのですが、穴の壁の所々に血のこびり付いた跡がありました。足下にも少量ですが血痕があります。
ニコラス床にある血痕を調べますが、それは新しいもの? それとも壇を覆っていた血痕と同じもの?
CM:壇を覆っていた血と同じものなのかもしれません。ただし、上から垂れてきたという感じではないですね。何か、血を流すものが別に落とされたのかもしれません。
スティーヴ「……ここで何が行なわれたのだろうか?」。
トム「苦労して開けた割には、何もないというオチだな」。
スティーヴ「こんな場所に落とし戸を作ったという意味が、まったく分からない」。この穴に向けて《アンノウンの感知》をしてみよう。成功。
CM:穴からアンノウンの気配が感じられます。
スティーヴまぁ、ゾンビもいましたしね。じゃあ、地上に戻って墓地の方へ行きますか。
CM:では去っていく皆さんを倒されたカッター家のゾンビたちが恨めしげな目で見送ってくれます。



【カッター家の霊廟】

トム霊廟は墓地の中にあるんだっけ?
CM:墓地の敷地内にあります。扉が付いた建物なので、廟の前までは誰でも来ることができます。中に入るには、カッター家が管理しているであろう、「霊廟の鍵」というアイテムが必要です。
トム霊廟の規模は?
CM:結構立派なものです。50体くらいの死体なら楽勝で収容できそうですね。名家の廟ですから。ただし、手入れが行き届いているというよりは、所々壁が崩れてしまったりしています。古いものですので。
ニコラスやはり墓地といえば夜だよね。「さて、行こうか」。
CM:皓々とした月明かりに照らされて、懐中電灯も要らないくらい墓地は明るいです。満月ではないものの、月も大きく空に顔を見せています。
スティーヴこれ幸いに明かりを点けずに霊廟へ近づきましょう。

 墓地全体は静かで、草が生い茂っている。手入れが行き届いていなくて、不吉だ。スプリンクラー装置から漏れた水で濡れた墓石が、霧の中でむせび泣いているように見える。霊廟は崩れかかった古いもののようだ。
 苔と蔓が絡み合って、古い埋葬室の風雨にさらされた石にへばりついている。精巧な彫刻の石像に絡みついた蔓は、この時期には茶色く萎びてかれている。100年前に付いた風雨にさらされた傷が時間の経過と絶望を感じさせる。黒い鉄の扉の上に彫られている文字は「カッター家――ジェイコブ・B・カッターの子供たちと家族」とかろうじて読める。汚れたステンドグラスの窓から部屋の内部が覗き込める。錆びた大きな南京錠が許可のない侵入から建物を守っている。墓は大きく、丘の斜面に部分的に埋まっている。中に何があるかを正確に知る術はない。

トム南京錠を<開錠>で開けまーす。(コロコロ)失敗。
一同:……。
CM:(トム、全然<開錠>成功しないなw)
ニコラス窓です。窓から入りましょう。
CM:そうですね。ステンドグラスは当然嵌め込み式なので開きませんが、空気取り入れ口みたいな穴があったことにしましょう。そこから入り込むのは<アクロバット>です。
ニコラス(コロコロ)ヒラリ! 成功です。
スティーヴ中からロープをたらしてもらって、それを伝って入り込みましょう。
CM:敏捷度ロールに成功したら入れます。失敗した人は、そうだな、ストライク・ランク4のダメージを受けたことにしましょう。足を滑らせて壁に激突したり、取り入れ口の角に頭をぶつけたりしたということで(※先に入ったニコラス以外の全員が何らかのダメージを受けました。どんくさいな)
ニコラス南京錠が開かないだけで大被害だ(笑)。

 廟の内部の暗闇が外の照明が入り込んで少し明るくなる。湿った苔と黴が墓室の壁面と天井を覆っているが、病的な肉の腐敗臭が他の感覚を一時的に鈍らせる。
 薄暗い明かりに目が慣れると、近くに古くボロボロになったゴシック様式の彫像が整然と立っているのが分かる。大きな石の破片が像の足下と部屋全体に散らばっている。崩壊した像に挟まれて、10個の墓石が壁に沿って5個ずつ2列に並んでいる。しかし、それぞれが開けて荒らされている……そして部屋の真ん中に腐敗した死体が積み重ねられている。これらはゾンビに違いない、なぜなら、彼らは自分の足で立ち上がろうとしている。その時、霊廟は完全な沈黙に包まれている。鼓動が加速する音さえ聞こえない。




【ゾンビーズ!!!】

CM:ではゾンビを並べますね。
一同:……おいおい、スゲー並び始めたよ(笑)。
CM:ゾンビは18体います。数が多いので-20%の修正を受けて恐怖判定をどうぞ。

 くららが失敗して戦力外となりました(9ラウンド逃走)。霊廟の隅にうずくまって怯えています。PC&ロス博士は成功しました。
 ゾンビは壊れた石像の欠片を掴み上げると、前進しながら威嚇的にそれを振り回します。
 例によってヘッドショットでゾンビたちを撃ち倒していくエンヴォイたちでしたが、さすがにこの数には苦戦し、6ラウンド目にスティーヴがゾンビの攻撃により気絶します(現在活力が0になりました)。

CM:10ラウンド目。
スティーヴここでくらら復活!
一同:おおっ!!

 ゾンビたちにジリジリと押し込まれていたエンヴォイたちでしたが、くらら参戦で勇気が出たのか、ここまで出目が振るわなかったトムがまとめて3体のゾンビを無力化! ロス博士がレイピアで倒していた(現在活力を0ポイントにしておいた)ゾンビにくららが弾丸を撃ち込んで、形勢は逆転します。ゾンビは残り3体。

CM:ゾンビもかなり片付きましたね。ではここで、ムクリと、両手と頭のない死体が起き上がります。
スティーヴ(気絶中)最初からここにいたのか!?
CM:ドゥルジ・ナスが立ち上がって襲ってきます。では恐怖判定をどうぞ。-25%です。スティーヴはしなくても良いよ(笑)。
スティーヴ(気絶中)ハイ(笑)。
ニコラスえ!? マジ!? 俺、《アストラル・アーマー》を使っていたので、現在意志力9ポイントしかないんだけど!?
CM:CIPを使えば……失敗がL成功になりますよ(笑)。
ニコラスL成功だと「1D10ラウンド逃げ回るか、ただちに現在意志力を2D10喪失」するか。1D10ラウンドを1ラウンドで帰ってくることに賭けるか!? 2D10の意志力喪失なら、期待値で0ポイント突入ですよ!? (※『Chill』で現在意志力が0ポイントになると、能動的な行動ができなくなります) とりあえず……(コロコロ)……6ラウンド逃走です。
トム……しかも現在意志力が20ポイントを下回るとアンノウンに立ち向かえないという嫌なルールを発見。
CM:あ、そういえばそんなルールありましたね。どちらにしてもニコラスは退場だな。
スティーヴ(気絶中)CIPを使ってですか(笑)。
ニコラス使わなければ良かったよ!
一同:(爆笑)。
トム俺はH成功。4ポイント意志力を失って踏みとどまります。
CM:ロス博士はここでまさかのC成功を出して留まりました。くららはCIPを使って成功です。3人いれば、どうにか持ちこたえられますかね。
トム頭が見つかっていないから滅ぼせないけど、とりあえず機能停止まで追い込めるのか?
スティーヴ(気絶中)やってみなければ分かりません。
ニコラス(逃亡中)頭がないからヘッドショットもできないしね(笑)。

 ついにレッサー・ゾンビ・マスター登場! トム、くらら、ロス博士の3人がこれに対峙します。
 トムは気絶したスティーヴに《活力回復》ディシプリンをかけて戦線に復帰させ、復帰したスティーヴは《防御球》ディシプリンを発動させます。
 《防御球》内にいるアンノウンに対する攻撃は自動的にC成功するというルールがあるため、ゾンビはヘッドショットにより粉砕され、スティーヴの投げ縄によって拘束されたゾンビ・マスターは14ラウンド目にトムの拳銃によって倒されたのでした。

CM:レッサー・ゾンビ・マスターはばたりと倒れました。首があったらガクリとうな垂れたことでしょう。
一同:よっしゃ!
CM:後は焼くだけです。
ニコラス……って、頭は?
スティーヴ頭! 頭を探しましょう!!
CM:霊廟内を探索するということですね? では皆さん、-15%で知覚力の段階判定をしてください。
一同:成功しました!
CM:石像の1つの背後の石と瓦礫の下に、萎びた人間の頭部が隠されているのを発見しました!
スティーヴ「……これか」。頭は調査中に見たであろう写真と同じ人物ですか?
ニコラス確かに、ダミーだったりしたら最悪だな。
CM:萎びて変わってしまってはいますが、デニス・リードのものに間違いないでしょう。
ニコラスでは胴体の上に頭と両手を乗せて……。
トム燃やしましょう。
CM:SAVE標準装備一式の中に何らかの着火装置くらいあるでしょうから火をつけられます。ボボーっとゾンビ・マスターの体が燃えています。耳に聞こえる悲鳴などは上がりませんが、エンヴォイであるあなたたちにはアンノウンを滅ぼしたという手ごたえのようなものが感じられます。



【偽りの結末】

スティーヴ「……さて、ゾンビ・マスターを燃やしたは良いが、絶対にまだ背後関係があるな。トルネード出版の社長は何に関わっているのか、とか」。
ニコラス「確かに、これで終わりではなさそうだ」。
トム「うむ」。
CM:(ロス博士)「とりあえず、レッサー・ゾンビ・マスター、ドゥルジ・ナスを我々が退治したのは間違いない。家に帰って休むとしよう」。
ニコラス確かに。現在意志力は9ポイントしかないので。
スティーヴ負傷ボックスが7個も減っているんですが(笑)。
トム俺は負傷3だね。

 君たちは事件を解決し、安全なロス博士の家に戻ってきた。ようやく、ここ数日の出来事から解放され始める。アドレナリンの分泌が正常レベルにまで落ちると、ゆっくりと手足に疲労が行き渡る。君たちに考えられる事は美味しい食事、熱いシャワー、そして柔らかいベッドだ。ロス博士はいまだに控え目だが、いつもより朗らかに見える。
 「分かっていると思うが」彼はゆっくりと始める。「まだ本当の終わりではない」。君たちが返答する前に、彼は君たちを黙らせるために片手を上げる。「私に終わりにさせてくれ」。
 「我々はこのエリアの大きな脅威を倒した――それは結構な事だ――しかし、それは我々が周到に準備し、何をすべきかを知っていたからこそ成し遂げられたのだ。我々はグループとして良く機能し、それが我々の力となった。おそらく、私は優先すべきものを考え直す時なのだろう」。
 「SAVEの方針のすべてに同意はできないが、すべてのエンヴォイが経験不足な子供ではない事がわかった。君たちが、それを見せてくれた」。ロス博士は微笑んで続ける。「一匹狼をやめて、協会に復帰する時が来たのだろう。君たちはどう思う?」。
 返答を待つ彼の表情は希望に満ち、曇りがない。

スティーヴ立ち上がって握手をします。「我々はあなたの復帰を歓迎します」。
CM:(ロス博士)「同意してくれて嬉しいよ。善は急げだ。君たちは報告ファイルを持っているし、私は再雇用されなければならない。明日の早朝に出発しようと思うが、どうだろうか? できるだけ早く出発すべきだろう」。
ニコラス……う〜ん。なんか釈然としないんだけどねぇ。



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