骨粗しょう症は女性の病気?
老化に伴う骨の病気といえば骨粗しょう症(こつそしょうしょう)で、
女性に多く見られる病気です。
でも、女性だけの病気だと思っていたら大間違い。
ホルモンの関係で女性に多いのは確かですが、
男女の比率は1:3、つまり骨粗しょう症の4人に1人は男性なんです。
女性は50歳、男性は65歳あたりから骨粗しょう症のリスクがグンと高まります。
骨粗しょう症で恐いのは、骨がもろくなって折れやすくなるだけではなく、
高齢者は骨折が原因で寝たきりになってしまうケースが多いことです。
病院に行かなくても骨粗しょう症の検査ができるキットがありますし、
健康診断のときの血液検査でもわかりますから、
骨粗しょう症とわかった時はまず医師の指示に従って下さい。
ここでは、骨粗しょう症にならないような対策を紹介します。
■骨粗しょう症のリスクを高める要因■
骨粗しょう症になる人とならない人がいますが、
これは生活習慣などが大きく関係しています。
骨粗しょう症になるリスクの高い要因は次の通りです。
・家族に骨粗しょう症がいる
・やせている
・タバコを吸う
・酒をたくさん飲む
・カフェインをたくさん摂る
・清涼飲料水をたくさん飲む
・過度なダイエットをした
・食事でカルシウムが十分摂れていない
・重量のかかる運動をしていない
・甲状腺機能障害がある
・閉経が早い
・妊娠しなかった など
改善ができるものは改善して下さい。
一つでもリスクは少ないに越したことはありません。
■骨粗しょう症のチェック■
日常の何気ない症状から、骨粗しょう症かどうかが分かる場合があります。
症 状 | 説 明 |
朝、背中が痛い |
背中が痛くて起きられない場合は、背骨が圧迫骨折している場合があります。 |
ズボンやスカートが床に付く |
これも背骨の圧迫骨折の可能性があります。 背中が曲がったり身長が縮んだりして、
ズボンやスカートが床に付く状態が起こります。 |
クシャミをすると痛い |
これは骨粗しょう症がかなり進んでいる場合です。 |
重いものを持つと痛い |
これも骨粗しょう症がかなり進んでいる場合です。 |
胸焼けがする |
背骨の圧迫骨折でネコ背になり、逆流性食道炎を起こしていることが考えられます。 |
息切れ |
これも背骨の圧迫骨折でネコ背になり、前かがみになることで起こると考えられます。 |
骨粗しょう症かどうかを知りたいが病院に行くのは面倒だな、
という方は自宅検査キットがありますからご利用になるとよいでしょう。
自宅でできる骨粗しょう症検査キット |
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自宅でできるというのは病院に行って検査しなくてもすむ、という意味で、自分で判断できる訳ではありません。
骨粗しょう症かどうかは尿を検査機関に郵送し、検査した結果で知ることになります。
なお、検査できない方がいますので、ご自分が該当するかどうかを製品サイトでご確認下さい。 (日本製)
1回分 税抜4,129円+送料
(販売元:これこれ倶楽部)P19 |
■骨粗しょう症を予防するための栄養素■
各栄養素の働きを下記にまとめました。
摂取量は文献によってバラツキがあります。
あくまで目安としてご覧下さい。
ビタミン | ミネラル | はたらき |
− |
カルシウム (Ca) |
体内にあるほとんどのカルシウムは骨と歯に存在しています。
カルシウムが不足していると骨がもろくなります。一日に600mgは必要とされていますが、
骨粗しょう症を予防する意味では800〜1000mgは摂りたいところです。 |
− |
マグネシウム (Mg) |
マグネシウムはカルシウムと関係が深く、カルシウムが不足すると
マグネシウムが代わって骨に沈着します。 マグネシウムとカルシウムをサプリメントで摂る場合、Mg:Ca=1:2の比率が理想とされています。 |
ビタミンD |
− |
カルシウムの吸収にはビタミンDが欠かせません。
ビタミンDは日光に当たると皮膚の上で合成されます。顔と両手に1時間も当てれば一日分は合成されるといわれていますが、日光に当たる時間が短い人や紫外線が気になる人は、食事やサプリメントで補給する必要があります。
一日の目安は100IU(2.5μg)です |
ビタミンK |
− |
ビタミンKの中で骨代謝に係わっているのはビタミンK2で、骨形成を促進させます。ビタミンKがないとカルシウムがうまく血液中に取り込まれません。ビタミンKは腸内細菌によっても作られますし、普通に食事していればまず不足することはありません。
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■上記の栄養素を含む食品■
栄養素 | おもな食品と含有量(100g中) |
カルシウム |
乳製品(牛乳…110mg、ヨーグルト…120mgなど)
干物(干しエビ…2300mg、煮干し…2200mg、いわし…1400mgなど)
大豆製品(木綿豆腐…120mg)
(注)干物はカルシウムの吸収を妨げる塩分も多いので食べ過ぎないこと
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マグネシウム |
大豆製品(油揚げ…130mg、納豆…100mgなど)
干物(干しエビ…520mg、しらす干し…130mgなど)
木の実(アーモンド…270mg、バターピーナッツ…190mgなど)
乾燥もの(青のり…1300mg、ひじき…620mgなど) |
ビタミンD |
魚類(うなぎ蒲焼き…760IU、鮭…1500IU、焼さんま…480IUなど)
その他(卵黄…40IU、しめじ…100IUなど) |
ビタミンK |
野菜(パセリ…850μg、モロヘイア…640μg、ホウレン草…270μgなど)
その他(納豆…870μg、抹茶…2900μg、海苔…210μgなど) |
食事で必要な栄養素をきちんと摂れるのが理想ですが、
そのような管理が難しい方はサプリメントを利用されるとよいでしょう。
カルシウム&マグネシウム |
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1粒中、カルシウム500mg、マグネシウム250mgを含んでおり、
カルシウムとマグネシウムの比率が理想とされる2:1です。 (アメリカ製)。
100粒(約50日〜100日分) 非課税1,180円+送料
(販売元:HBWサプリメント)P21 |
◆価格、仕様は変更になる場合があります。必ず各製品のサイトで最新情報をご確認下さい。
アメリカ製サプリメントは大粒の場合がありますので、飲み込みにくい場合は半分にカットなどして
たっぷりの水でお摂り下さい(カプセルタイプはカットしないで下さい)。
■骨粗しょう症を予防するための運動■
栄養の補給だけでは骨粗しょう症対策としては不十分です。
骨に重さ(負荷)を与えることで骨密度が増し、丈夫になります。
バリアフリーも大事ですが、
多少の段差はあった方が骨に負荷がかかってむしろ好ましいのです。
・ウォーキング
・ジョギング
・階段の上り下り
・ハイキングや登山
・テニスやゴルフ など
ただし、テニスやゴルフはいきなり始めると負荷がかかりすぎて
圧迫骨折などを起こす場合がありますので、
無理をせず徐々に体を慣らして下さい。
水泳は骨に負荷がかからないので
骨粗しょう症対策としては適していません。
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