年齢とともに記憶力や集中力、やる気などが落ちてきます。
認知症になれば、本人はもちろん家族もつらい思いをすることになります。
しかし、完全に防げないにしても、
いろんな食品、サプリメント、トレーニングなどで
老化を遅らせる方法がわかってきました。
対策は早く取りかかった方がより効果的です。
少しでも気になる症状があれば、下記の方法をお試し下さい。
脳を活性化するトレーニング
脳はぬるま湯のような刺激のない生活をきらいます。
筋肉と同じで鍛えなければどんどん退化し、
鍛えれば活性化します。
いろんな方法が考えられていますので、いくつかご紹介します。
うまくいかなくてイライラしても気にしないで下さい。
そのイライラさえも脳にとってはよい刺激なんです。
トレーニング名 | やり方と効果 |
逆さ読み |
新聞の見出し、広告のコピーなど短い文のものを
逆さから読むトレーニングです。これは見ながら逆さ読みするのではなく、一旦覚えたものを逆さに読みます。
例えば新聞の見出しが『株価が大幅上昇』だったら、これを一旦覚えてから見ないで逆さ読みします。
『昇、上、幅、大、が、価、株』という感じです。これで前頭葉が鍛えられます。 |
新聞を音読する |
声を出して新聞を読みます。ゆっくりよりも速く読む方が効果があります。
神経細胞をつなぐシナプスが増え、理解度・記憶力・集中力などがアップします。朝の2〜3分でよいので毎日続けます。 |
濁音、半濁音を除く |
新聞などを濁音/半濁音にせず声を出して読みます。 例えば『新聞』は
『しんぶん』ではなく『しんふん』です。前頭葉が活発に働きます。 |
一人ジャンケン |
自分の右手と左手でジャンケンをします。
その際に必ず右手が勝つように出します。慣れたら逆に右手が負けるようにします。
これで小脳が鍛えられます。意外と手こずりますよ。 |
頭で地図を描く |
いつも行く駅や銀行までの道順を、頭の中でまるで歩いているように
思い描きます。これは空間認知力を鍛えることができます。 |
レシートを使う |
レシートの値段だけを見て何の品物を買ったのかを思い出します。
商品名が打たれているレシートは、そこを隠して値段だけを見るようにします。脳の活性化に絶大な効果があります。 |
百ます計算 |
用紙に10列×10行の100個のますを作り、計算結果をできるだけ早く記入していく方法です。
これはやってみるとわかりますが、計算のスピードが飛躍的に速くなることがわかります。ただし、100マスを毎日続けるのはきついので、
たとえば5列×5行のようにます数を減らしてもよいと思います。詳しくは→百ます計算
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有酸素運動 |
軽く汗をかく程度の運動を20分以上、週2回は行います。
脳神経細胞を壊す物質(βタンパク)がたまりにくくなり、アルツハイマーやボケ防止になります。 |
ゲーム |
複数の人とやるゲームで反射ゲーム以外なら何でもかまいません。
例えば、麻雀は4人でおしゃべりしながら手と脳を使いますから、ボケ防止には非常に有効です。
テレビゲームの反射ゲームは前頭葉を全く使わないので、思考力が落ちてきます。 |
速聴 |
速聴、速耳、早聴き、超聴き、聴速など言い方はいろいろ
ありますが、通常の2倍〜10倍ものスピードで聞き取る方法です。当然ながら人間の生のことばでは
このようなスピードは実現できませんから、専用の再生機器やそのように録音されたテープやCDを
使います。速聴はシナプスを飛躍的に増やすとされていて、非常に効果の高い方法です。 |
脳の老化を防ぐ物質
脳のトレーニングに加えて、 脳神経や神経細胞などを活性化するものを摂取するようにします。
その代表的な栄養素とその効果を表にしてみました。
○印は特に必要な栄養素です。
栄養素名 | 学習能力を高める |
認知症を防ぐ |
やる気、活力を保つ |
αリノレン酸 (EPA/DHAも可) |
○ |
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DHEA |
○ |
○ |
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PQQ |
○ |
○ |
○ |
レシチン |
○ |
○ |
○ |
イチョウ葉エキス |
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○ |
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クルクミン |
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○ |
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ビタミンE |
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○ |
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ルチン |
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○ |
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HGH |
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○ |
メラトニン |
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|
○ |
各栄養素の働きは次の表をご覧下さい。
名 称 | 効 果 |
アルファリノレン酸 (オメガ3) |
αリノレン酸は現代人に不足気味の必須脂肪酸です。
αリノレン酸から体内でDHAやEPAが合成され、脳細胞間の連携をスムーズにし、学習能力ややる気を高め、認知症を予防します。
クルミ、えごま油、亜麻仁油になど多く含まれます。 |
イチョウ葉エキス |
特別に栽培したイチョウの葉から取ったエキスは、脳内の血流量や酸素の量を増やす働きをします。
イチョウ葉エキスは素人には抽出できませんので、サプリメントを利用します。 |
HGH |
HGHはヒト成長ホルモンと呼ばれるホルモンの一種で、体内で作り出されていて若さを保つホルモンといわれていますが、
20歳の生産量に比べて40歳では40%、80歳ではなんとわずか5%しかありません。HGHの補給は抗老化に大きな効果が期待できます。
合成のHGHを医師の元で注射するか、HGH分泌を促進する栄養成分をサプリメントで摂取します。 |
クルクミン |
ウコンの成分。脳にできる老人斑を減少させ、アルツハイマーなどの認知症を予防します。
ウコンは、カレーやウコンのドリンク剤に多く含まれます。 |
DHEA |
性ホルモンの分泌に関与していて、年齢とともに減少します。
青年期のピーク時に比べ、80歳では15〜20%まで減少し、免疫力や記憶力が減退します。
脳神経細胞を正常に維持する働きがあり、特に女性の認知症を予防します。
DHEAは大豆食品に含まれるイソフラボンで増加しますが、効率よく摂るにはサプリメントが便利です。 |
PQQ |
細胞の中のミトコンドリアを活性化させるので、活力が湧き、学習能力や認知力が高まります。
ミトコンドリアがダメージを受けると老化が進むので、PQQは老化速度を遅らせることになります。
緑茶、豆腐、納豆、パパイヤ、キウイなどに含まれますが、抗老化対策には不十分なのでサプリメントなどを利用します。
PQQは体内では作ることはできません。 |
ビタミンE |
ビタミンEは中程度のアルツハイマーの進行を遅らせます。 |
メラトニン |
脳の松果体から分泌されるホルモン。年齢とともに減少します。
体内時計をリセットし睡眠のリズムを正常にする働きをしますが、脳神経を傷つける活性酸素を強力に無毒化する働きもあり、
抗老化ホルモンとしても知られています。朝日を目から入れることでメラトニンは分泌されますが、サプリメントの利用も便利です。 |
ルチン |
そば、中でもダッタンそばに多く含まれる成分。
毛細血管を強くし、血管を拡張して血流をよくするので認知症の予防になります。
タッダンそばやダッタンそば茶から摂取できます。 |
レシチン |
大豆に多く含まれる脂質成分。体内のレシチンの40%は脳にあると言われています。
レシチンに含まれるホスファスジルセリンはドーパミンの分泌を促し、
やる気を回復させます。また、レシチンから合成されるアセチルコリンは、
脳神経を活発にし、記憶力・学習能力を高め、認知症を防ぎます。抗老化対策には大豆食品からの摂取では不十分で、
サプリメントの利用が有効です。 |
代表的なサプリメント
上記で解説の栄養素を効率よく摂るにはサプリメントが便利です。
種類の豊富なアメリカ製はピンポイントで欲しいものが見つかります。
代表的なサプリメントを下表にあげてみました。
PQQ BioPQQ10mgサプリメント |
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天然発酵によって得られた高品質、高活性のBioPQQ(ピロロキノリンキノン塩)10mg配合のサプリメントです。
1日1〜2粒を適時飲みます。(アメリカ製)
30カプセル(約1カ月分) 非課税2,680円+送料
(販売元:HBWサプリメント)P15 |
HGH ウルトラマックスゴールドHGHサプリメント |
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成長ホルモンの分泌を促す成分を配合したサプリメントです。 5日飲んで2日休むというサイクルで朝晩2粒ずつ飲みます。(アメリカ製)
90カプセル(約1カ月分) 非課税4,580円+送料
(販売元:HBWサプリメント)P15 |
アルファリノレン酸(オメガ3) オメガ3・6・9複合サプリ |
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アルファリノレン酸(オメガ3)200mg、γリノレン酸(オメガ6)70mg、オレイン酸(オメガ9)55mg、EPA70mg、DHA45mgを配合したバランスの良い必須脂肪酸サプリメントです。
1回1粒で1日2回飲みます(アメリカ製)。
60粒(約1カ月分) 非課税1,480円+送料
(販売元:HBWサプリメント)P20 |
◆価格、仕様は変更になる場合があります。必ず各製品のサイトで最新情報をご確認下さい。
アメリカ製サプリメントは大粒の場合がありますので、飲み込みにくい場合は半分にカットなどしてからたっぷりの水でお摂り下さい(カプセルタイプはカットしないで下さい)。
脳によい食品
脳によい食品(ブレインフーズ)はたくさんありますが、
そればかり食べていたのではバランスが悪いし、
カロリー過多になる場合もあります。
上手に取り入れるようにしましょう。
食品名 | 効 果 |
カレー |
黄色の成分ウコンに脳の老人斑をなくすクルクミンが含まれているので、アルツハイマー、認知症の予防になります。同時にレシチンを摂るとクルクミンの吸収率が300倍もアップすると言われていますから、豆乳や卵、レシチンのサプリメントなどをカレーと一緒に摂るようにします。 |
クルミ |
クルミには脳細胞間の連携をスムーズにし記憶力アップが期待できるアルファリノレン酸が多く含まれます。
一日に一つかみのクルミを食べるとよいですが、カロリーがあるので食べ過ぎないように注意して下さい。 |
卵 |
卵はプロテインスコア100の理想的なタンパク質食品です。
特に卵黄にはレシチンが多く含まれています。一日に1〜2個の卵は必ず食べるようにしましょう。 |
ピーナッツ |
ピーナッツにはレシチンが多く含まれています。
脂肪を含むので食べ過ぎによるカロリー過多にご注意下さい。 |
緑茶 |
緑茶に含まれるテアニンは脳関門を突破し、脳細胞を活性化させるので認知症予防になります。
特にかりがね茶は緑茶の3倍のテアニンを含みますので、かりがね茶を常飲することをおすすめします。 |
アーモンド |
アーモンドに多く含まれるビタミンEは中程度のアルツハイマーの進行を遅らせます。 |
かいわれ大根 |
抗老化ホルモンとしても知られるメラトニンを多く含みます。 |
ダッタンそば |
毛細血管を強くし、血管を拡張して血流をよくするので認知症の予防になるルチンを多く含みます。 |
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